2017.02.09 SOMPOHD、AI活用人材育成へ養成機関、17年度上期中に設立

 SOMPOホールディングス(SOMPOHD)は2月6日、デジタルハリウッド㈱が運営するエンジニア養成学校「ジーズアカデミーTOKYO」の協力の下、AIやデータサイエンスの分野における素養を持つ人材を発掘し、育成する養成機関「Data Institute」を2017年度上期中に設立することと、それに先立ち、データサイエンティスト(注)特別養成コース「Data Science BOOTCAMP」を4月に開講することを発表した。
 「Data Institute」はデータサイエンティストをはじめ、SOMPOHDグループのデータ活用に関わる人材を総合的に養成する機関を目指す。社会人経験のある人を対象とした「Data Science BOOTCAMP」、SOMPOHDグループ社員向けの「WORKSHOP」、学生を対象とした「INTERNSHIP」、大学や研究機関との共同研究による人材育成を目的とした「RESEARCH」など、将来的には幅広いプログラムを提供する予定。同社では、国内において、データサイエンスを含むビッグデータ・AIを活用できる人材育成の先駆者となり、データ活用領域での日本企業の競争力強化に貢献していくとしている。
 「Data Science BOOTCAMP」では、約3カ月間の集中育成プログラムで、ディープラーニングなどAIに必須のコンテンツを準備する予定である他、一流メンターの助言の下、SOMPOHDが実際に保有する自動車の走行データや健康関連データなどのビッグデータを利用し、実践的なデータ分析からデータ活用ビジネスの企画提案まで行う。第1回の開講に当たっては、2月中旬から、AIやデータサイエンスの分野への関心が高く、素養を持つ人材を社内外から広く募集する。今後は年2回のペースで実施していく予定。
 ビッグデータやAI、IoTなどの新技術を活用したイノベーションが産業界で進む中、それらの技術を活用できる人材の不足が、多くの日本企業において課題とされている。先進的な分野であるため、大学などにおいても育成プログラムが確立されておらず、またビジネスとデータサイエンス双方の能力を持った人材は希少であることから、同社では「Data Institute」設立に至ったとしており、早期の人材育成を通じて、将来的な競争力を大きく左右する可能性のあるビッグデータ・AIなどを積極的に活用し、グループ事業全体のオペレーションや、商品、サービスの改革を推進し、顧客にさらなる「安心・安全・健康」の提供を目指すとしている。
 (注)ビッグデータなどを活用して企業内外を取り巻く大量のデータを分析し、それをマーケティングなどに生かしてビジネス的な価値を生み出す役割を持った専門人材。