2024.10.09 ハウデンジャパン 元受保険仲介・キャプティブ事業に参入 フォーサイトHDを買収 元受保険仲介事業のCEOに相部卓也氏

 7月から日本市場への本格的進出を始めた英国の保険仲介グループであるハウデングループジャパン(多田健太郎代表取締役CEO)は9月17日、キャプティブコンサルティングサービスのフォーサイトホールディングス㈱(浜田健一郎グループCEO。以下、フォーサイト)を買収するとともに、ハウデンジャパンの元受保険仲介事業のCEOに前ギャラガージャパンCEOの相部卓也氏を任命することで、日本の元受保険仲介およびキャプティブコンサルティング・マネジメント市場に参入すると発表した。
 フォーサイトは2005年に設立され保険仲介サービスのライセンスを持つ複数の会社で構成されるグループで、日本国内におけるキャプティブコンサルティングサービスに加え、ミクロネシア、シンガポール、ハワイで、キャプティブマネジメントサービスを提供する体制を整えている。同社は東京に本社を構え、六つの拠点に17人のスタッフを擁している。経営陣は日本の主要な保険会社で要職を歴任しており、現在13社の大手日本企業のキャプティブ保険会社の管理を行っている。
 ハウデンは今年2月に英国でARMホールディングスを買収しており、今回の買収はそれに続くものとなる。ARMホールディングスは欧州で最大級の独立系保険マネジメント会社の一つで、キャプティブ保険会社の設立と管理事業に特化している。フォーサイトの買収を通じ、ハウデンは世界で約100のキャプティブ事業を管理することになる。
 相部氏はマーシュジャパンで20年以上にわたり数々の要職を歴任し、直近ではギャラガージャパンのCEOを務めていた。同社は、「今回の発表は、ハウデンが質の高い事業と有能なチームに投資することにより、キャプティブ等の専門的な保険仲介サービスを日本市場で展開していく戦略の一つであり、フォーサイトの買収により、日本の顧客に対して革新的なリスクソリューションを提案できるようになる」としている。
 ハウデングループジャパンCEOの多田健太郎氏は今回の買収について、「フォーサイトの買収は、日本の顧客に対してさまざまなサービスを提供するための大きな一歩となる。これによりハウデンジャパンは、再保険およびILS(保険リンク証券)に加え、元受保険仲介やキャプティブマネジメントサービスも提供できるようになる。浜田氏が築き上げたフォーサイトは顧客から素晴らしい評価を得ており、高度なスキルを持つメンバーも揃っている。このチームが加わり、ハウデングループジャパンの事業はさらに前進する」とその意義を説明。相部氏については、「相部氏を迎えられることを大変喜ばしく思う。相部氏の長期にわたる国際的なブローカー経験とハウデンのグローバルなプラットフォームの組み合わせにより、ハウデンジャパンは日本の顧客にファーストクラスのサービスを提供していくことができる」と述べた。
 フォーサイトグループの浜田CEOは「約20年にわたり事業を成長させてきた。今回ハウデンの傘下に入ることは、われわれにとってさらなる成長のための重要な一歩だ。この合併により、われわれの専門知識とハウデンのグローバルな力が結集する。顧客により良いサービスを提供し、非常に細分化されたキャプティブ市場でリーダー的な地位を築くことが可能になる」と語った。
 ハウデングループジャパンの相部CEOは「日本における保険仲介の役割がかつてないほど期待されるこの時期に、ハウデンに参加できることを大変うれしく思う。これまでの経験を生かし、日本の顧客に貢献するとともに、ハウデンジャパンの成長にもともに参加できることを楽しみにしている」とコメントした。