2024.08.22 損保協会集計 2023年度損害保険代理店統計 代理店実在数15万店で減少続く 募集従事者数の減少率は鈍化

 損保協会は7月31日、日本に損害保険代理店を持つ国内損保会社31社と外国損保会社10社の2023年度末における損害保険代理店実在数と損害保険募集従事者数等をまとめ発表した。代理店実在数は15万652店で、前年度末(15万6152店)に比べ5500店(▲3.5%)減となった。募集従事者数は179万3554人で、前年度末(184万5354人)から5万1800人(▲2.8%)の減少。代理店実在数の減少率は前年度の2.7%減をさらに上回ったが、募集従事者数の減少率は前年度急激だった7.9%減から比べると鈍化している。
 国内元受・外国元受を合わせた元受正味保険料の合計は10兆2308億円だった。このうち代理店扱は9兆2290億円で90.2%のシェアを占めたが、前年度からは0.3ポイント低くなった。直扱(通信販売など)は9102億円で、8.9%のシェアを占め前年度から0.3ポイントシェアを上げた。保険仲立人(保険ブローカー)扱は915億円で、0.9%のシェアは増減なかった。
 代理店数の形態別構成比は、専業17.6%に対し副業82.4%で専業の割合が前年度から0.2ポイント低下、法人60.4%に対し個人39.6%で、法人が同0.9ポイント上昇、専属76.3%に対し乗合23.7%となり、乗合が同0.4ポイント上昇という傾向。
 主な保険募集チャネル別に代理店数と募集従事者数を見ると、代理店数の構成比では自動車関連業(自動車販売店、自動車整備工場)の代理店が55.3%、保険商品の販売を専門に行う専業代理店が17.3%、不動産業(賃貸住宅取扱会社、住宅販売会社)の代理店が9.3%だった。募集従事者数の構成比では、自動車関連業が30.5%の他、金融業(銀行等、銀行等の子会社、生命保険会社、消費者金融業者)が29.0%でこのうち銀行等(銀行、信金、信組、農協)が20.0%。専業代理店は17.7%となっており、前年度の17.5%から0.2ポイント上昇した。
 都道府県別に見ると、昨年に続き全ての都道府県で代理店実在数が減少。全国で代理店実在数が最も多いのは東京都の1万5387店で、前年度から1335店(▲8.0%)減だった。
 新設代理店数は5679店で、前年度(6423店)から744店減少した一方、廃止代理店は1万1179店で、前年度(1万734店)から445店増加した。