2017.02.06 ソニー損保、Yahoo!と共同研究、テレマティクス保険開発へ
ソニー損保とヤフー㈱(Yahoo!JAPAN)は2月1日、Yahoo!JAPANが提供するスマートフォン向け無料カーナビアプリ「Yahoo!カーナビ」から得られる運転特性データを活用した、新しいテレマティクス保険商品や関連サービスの開発に向けた共同研究を開始すると発表した。
ソニー損保は、同社の一部の保険契約者を対象に、同研究への協力について参加同意を得た上で、2017年春から約1年間の予定でモニターテストを実施し、研究を行っていく。具体的には、モニターテスト協力者が使用する「Yahoo!カーナビ」で計測された、走行速度、急加速、急減速などの運転特性データを、テレマティクス保険の一つである運転行動連動型(PHYD〈Pay How You Drive〉型)保険商品を開発するための研究に活用する予定となっている。
同社では、顧客にとって納得感のある保険商品を提供できるよう、一人一人のリスクを保険料に反映させるPHYD型の自動車保険の開発に取り組んでおり、15年2月には日本で初めて(同社調べ)加速・減速の発生状況(運転特性)を保険料に反映させる自動車保険「やさしい運転キャッシュバック型」の販売を開始した。
一方、Yahoo!JAPANは、「Yahoo!カーナビ」を通じて、目的地へのナビゲーションだけでなく、ドライバーの安全運転意識や運転の利便性を高めるためのサービスを提供。同アプリは、日本道路交通情報センター(JARTIC)が提供する渋滞や交通規制などのリアルタイムな交通情報に対応している他、アプリユーザーの走行情報を活用した渋滞情報も提供しており、1月に1000万ダウンロードを突破している。さらに同社では、カーテレマティクス事業「Yahoo!カーナビ プラス」(注)構想を掲げ、ドライバーの安全運転行動に直結する自動車保険分野との連携を検討していた。
両社では、今回の連携により、両社の知見を生かすことで、ドライバーの安全運転支援や事故防止につながる新たなサービスや、より納得感のある新しい保険商品の開発に向けた検討を進め、自動車事故の削減に貢献していくとしている。
(注)「車空間のユーザー」にさらに高い付加価値を提供するべく、「Yahoo!カーナビ」と親和性の高い企業との連携を行うカーテレマティクス事業構想。