2024.01.15 日本保険代理業認定協会設立 代表理事に早大大塚英明教授、消費者のために保険代理業の品質向上を支援
一般社団法人日本保険代理業認定協会(JIACA)が昨年12月21日、オンラインで設立に関する説明会を開催した。保険代理店の信頼性を客観的に評価し、優れた代理店を認定することを目的に設立されたもので、現在、消費者自らが信頼できる代理店を選定することは難しい状況であることから、同協会では客観的な評価基準を提供し、優れた代理店の存在を広く周知させることで、消費者が安心して相談できる代理店選定を支援する。代表理事には、早稲田大学大学院法務研究科の大塚英明教授が就任した。
同協会設立の目的は、顧客に対して顧客目線で保険代理業の取り組みを評価し安心・安全な「保険選び」をサポートすること、代理店に対して顧客本位の業務運営を行っている保険代理業を評価し、社会に「役立つ取り組み」を拡散すること、保険行政に対して保険代理業者を客観的に評価する基準・方法を提供して顧客本位の業務運営を推進すること―によって、消費者(顧客)にとって有益かつ信頼できる保険加入となるために顧客本位の業務運営に取り組む代理店を応援することにある。
設立の価値としては、①消費者(顧客)の最適な保険購入による安心・安全な生活の実現②顧客本位の取り組みが顧客増につながる代理店の持続的な事業経営の支援③リスクベースを実現した効率的な代理店経営のサポート―の三つを挙げた。
設立の意義は、顧客本位の代理店の業務品質を認定する制度と機関を設立して広く社会に浸透させることで設立の目的や価値を実現することだとしている。
会員制度の概要は、入会申込書を提出し理事会の承認を得た代理店が入会できる。会員区分は、①正会員(企業法人)②賛助会員(団体・法人)③協賛会員(法人・個人)④特別会員(行政機関)―の4区分となる。
正会員は、保険代理店の価値向上を支援するために監査業務や経営コンサル指導を行う法人で、協会の目的に賛同し自らの専門性を生かして協会運営に協力する法人が対象となる。
代理店審査は有料で、対象とする代理店は、内部監査および外部機関の監査を実施している代理店(専業・兼業は保険収益、または保険業務の従業員数が50%超)および企業代理店、金融機関別働体代理店。審査・認定の方法は、認定基準の達成状況をオフサイト調査するもので、代理店の申告書類(直近3期分決算書、外部監査報告書とその証跡、中期経営計画、ホームページ掲載の顧客本位の業務運営方針とKPI指標)によって、「経営審査」「監査審査」「計画審査」の3段階で審査・認定する。同協会の評価基準により総合的に高く評価された代理店を「認定代理店」として同協会のホームページに掲載し保険会社とも共有する。認定調査のサイクルは3年で、認定代理店に対して、3年に1度の定期審査、中間年は更新審査を行う。
大塚代表理事は、保険代理店の経営管理や事業継承などに不安や悩みを抱える経営者に役立つ情報提供や消費者目線に立った信頼できる認定・評価を提供するとした上で、「公平で客観的な『評価・認定』により、一人でも多くの経営者が安心できる代理店経営や保険事業の発展および社会に貢献できる協会を目指していく」と述べた。
【設立概要】
▽名称:一般社団法人日本保険代理業認定協会
▽設立日:2023年9月
▽事務局住所:東京都品川区北品川1―12―9テラス品川
▽事業内容:消費者(顧客)のために保険代理店業の品質向上と評価・認定事業を行うこと
▽理事・監事・運営委員(敬称略):代表理事大塚英明(早稲田大学大学院法務研究科教授)、代表副理事栗山泰史(日本代協アドバイザー)、同成島康宏(元・金融庁特別監査官)、同野元敏昭(HandsーOnコンサルティング代表/元・日本代協専務理事)、同山本秀樹(日本創倫代表取締役)、専務理事長友啓一郎(JEIBジャパンシニアアドバイザー)、常務理事田畑尊靖(中小企業診断士、行政書士)、理事佐藤恵則(V―HоPe代表取締役)、同竹井直樹(平成国際大学法学部講師/元損保協会理事待遇)、監事錦野裕宗(弁護士法人中央総合法律事務所弁護士)、運営委員吉川順子(日本創倫執行役員管理部長)、その他モニタリングオフィサー2名。