2023.09.04 エムエスティ保険サービス チャブほか複数会社扱う法人向けプラットフォーム、「OneSure」正式リリース
法人向け総合保険代理店のエムエスティ保険サービス(以下、MST社)と、組込型金融を手掛けるFinatextグループの㈱Finatext(東京都千代田区、木下あかね代表取締役CEO)は7月31日、オンライン完結型の法人保険プラットフォーム「OneSure(ワンシュア)」を開発、MST社による正式提供を開始した。チャブ保険のサイバーリスク保険、同OneSure専用賠償責任保険、同ビジネスインサイド(テナント総合保険)、あいおいニッセイ同和損保の施設賠償責任保険が販売されるほか、東京海上日動の中小企業向けパッケージ商品の搭載などが順次進められる予定。
MST社によると、限られたリソースで事業を運営するスタートアップや中小企業では、保険の見積もり、契約、管理業務の迅速化、効率化へのニーズが高く、法人保険のデジタル化が喫緊の課題となっているという。
そこで同社では、こうしたニーズに応えるべく、Finatextが提供するSaaS型デジタル保険システム「Inspire」を活用して、法人保険の見積もり・契約・変更・管理をパソコンやスマートフォンで簡単に行える法人保険プラットフォーム「OneSure」を構築した。「OneSure」は複数の法人向け保険商品をオンラインで提供するSTP(Straight Through Processing:ストレート・スルー・プロセッシング)を可能としたプラットフォームで、シンプルな操作で見積もりから契約、変更手続きや保険証券の表示までを簡単に行うことが可能で、見積もりから申し込みまで最短5分で完了できるという。
これまで、「OneSure」上でチャブ保険のサイバーリスク保険などを実際に提供し、ユーザー体験に関するフィードバックを基に、より使いやすいプラットフォームへと改良を重ねてきていたが、新たにあいおいニッセイ同和損保の施設賠償責任保険を販売するのに合わせて、正式提供開始を発表した。あいおいニッセイ同和損保の参加により「OneSure」でオンライン商品を提供する保険会社はチャブ保険と合わせて2社となり、「OneSure」は日本で初めての複数の保険会社のオンライン商品を取り扱う法人保険プラットフォームになったという(7月現在、MST社・Finatext調べ)。
チャブ保険の場合、同社が「OneSure」上で提供する3商品は中小企業に必要な賠償リスク、サイバーリスク、財物リスク、休業損失など幅広い補償を提供する。業種を選択し、売上高(ビジネスインサイドは財産と利益、営業継続費用の合計)を入力後、希望の補償プランを選択するだけで保険料の算出が可能。見積もり確認後、必要情報の入力など簡単なステップだけで、パソコンはもちろんスマートフォンからも保険契約が可能となっている。
チャブ・グループでは、APIを備え安全で拡張性が高く、パートナー企業が自社のウェブサイトやアプリケーションにおいて保険販売プロセスを簡単かつ迅速に取り組むためのプラットフォーム「Chubb Studio」を提供しており、「OneSure」で販売する3商品も「Chubb Studio」によって、チャブ保険と連携している。
ちなみに「Chubb Studio」は、世界中で数多くのパートナー企業が組込型保険を提供することを可能にしており、チャブ保険では、既に賃貸入居者向け火災保険デジタルプロセス「Chubb SNAP!」で「Chubb Studio」を活用し、保険の契約から保険金の支払いまで、入居者へ迅速で使いやすいプロセスを提供しているとのこと。
「OneSure」を提供するMST社とFinatextは今後も、法人保険が企業のリスク管理の一助となるよう、デジタル化や新たな商品開発に共同で取り組み、顧客のビジネスをサポートしていくとしている。