2023.08.03 豊通保険パートナーズ 保険契約のない企業にも有償で提供、「クレームマネジメントサービス」開始

豊田通商㈱(愛知県名古屋市、貸谷伊知郎取締役社長)の100%子会社の保険代理店である豊通保険パートナーズ㈱(愛知県名古屋市、伴野剛久代表取締役社長)が7月10日から、同社を介した保険契約がない企業に対しても、事故発生時の保険金請求(クレーム)をサポートする「クレームマネジメントサービス」の提供を開始した。「保険金請求業務50%削減と受取保険金の最大化を実現」などをうたっている。

豊通保険パートナーズ(以下、TIP)の「クレームマネジメントサービス」は、万一の事故に際して、同社の保険専門家が相談に乗り、約款の説明から保険会社やサーベイヤーとの交渉をサポートし、保険金請求書類の作成サポート等、事故の解決まで主導的に支援するというもの。保険金請求の際に提出する資料の中には場合によって省略できるものもあるが、専門的な知識がないと見落としてしまう可能性もあり、専門家がマネジメントを行うことにより、保険金請求事務や保険会社との交渉時間の削減を実現する。
具体的なサービス内容は、①約款解釈、説明②事故現場立ち合い③保険金請求シナリオの構築④保険会社、サーベイヤーとの交渉サポート、保険会社からのQ&A対応⑤各専門家との協議参加、調整⑥保険金請求書類の作成サポート―で構成され、同サービスのメリットとして、①保険金請求の事務ロード最大50%削減②保険金受取期間の最短化③受取保険金の最大化―を挙げている。
サービスの利用料金は、▽成果報酬型▽時間報酬型▽定額報酬型(アドバイザリー契約)―の中から、顧客ニーズに沿った契約方式とする。
TIPは、リスクマネジメントサービスに特化した保険代理店で、企業が直面するさまざまなリスクに対して、「保険証券分析レポート」「クレームマネジメント」「ロスプリベンション」「長期保証サービス」―と四つのサービスを提供している。現在はトヨタグループのみならず、グループ外の企業へもサービスを提供し、事業活動をサポートしているとのこと。
同社では今回のサービス開始について、「企業はリスクを移転するために損害保険に加入するが、請求に対する作業が突発的で本来業務を阻害するなど繁雑で、人員と時間を要するだけではなく、求償できる費目を熟知していないため満足のいく保険金を受領できない等のケースが生じている。また、リスクが起きた際には、どのように対応し進めていくか、初動の整理がとても重要だ。保険金請求(クレーム)は、保険会社やクレームエージェント、クレームアジャスター、サーベイヤー等の関係者とのQ&A対応が求められる。加えて、大規模災害や利益損失事故、米国PL訴訟等の複雑な事案では、弁護士や会計士等の専門家との協議、調整が必要となり、企業にとって大きな負担となっているのが現状だ。このような企業の課題解決のため、当社では保険契約の締結の代理を行った企業に限り、保険金請求作業を支援する「クレームマネジメントサービス」を提供していた。このサービスは企業の適切な保険金請求を実現するもので、経験豊富な保険専門家が保険契約者の視点で保険の有無責判断から最適請求シナリオの構築等の対応方法までサポートする。また海外クレームエージェントからの問い合わせや保険会社に直接相談しづらいことなど、気軽に保険専門家に相談できる。このたび、より多くの企業の保険金請求の課題解決の一助となるべく、当サービスを当社が保険契約の締結の代理を行っていない企業に対しても、有償で提供することを決定した。損害保険を取り巻く関係者間のコミュニケーションを深め、顧客の立場に立ち保険金請求を円滑に行えるようサポートする」としている。