2023.01.13 あいおいニッセイ同和損保 メタバースでコンテンツ提供開始、人気オンラインゲーム「フォートナイト」プラットフォームで開発 クリエイター支援、リスク補償も検討

あいおいニッセイ同和損保は12月から、新たな経済圏の創出に向けた取り組みとして、全世界で4億人を超える登録ユーザーを持つ人気オンラインゲーム「フォートナイト」で、保険商品・サービス・顧客接点の構築に向けた仮想空間(以下、メタバース)の開発およびクリエイター支援活動を開始した。この取り組みを通じて、メタバース上で発生するリスクに関するノウハウの蓄積と、ユーザーとの新たな接点の構築を目指す考えだ。

近年、メタバースはゲーム業界を中心に利用が広がり、新たなコミュニケーション・経済活動を行う場として注目を集めている。米Bloomberg LP社によると、メタバースの市場規模は2024年には90兆円に成長するといわれている。
中でも、EpicGames社の運営する「フォートナイト」は、世界で最も使用されているとされるゲームエンジン(開発プラットフォーム)の一つである同社のUnreal Engineを基にした高品質なグラフィック・操作性・ゲームコンテンツにより、世界最大規模のプラットフォームとして全世界で4億人を超える登録ユーザーを抱えている。
また、「フォートナイト」は、簡単なツールを使ってオリジナルのワールド・ゲームを作れる「クリエイティブモード」と呼ばれる機能を備えており、企業・一般ユーザーが作成したゲームやメタバースをその中で開発・提供することができる。
あいおいニッセイ同和損保はメタバースが経済活動の場として今後拡大する可能性を見据え、多くの人がメタバースで安心・安全に活動できる環境の構築を目指して商品・サービスの研究開発を推進するとともに、新たな顧客接点の構築を目的に、メタバースの活用方法について検討を行っており、その一環として今回の取り組みを開始したとしている。
取り組みでは、12月から「フォートナイト」のプラットフォームを生かし、同ゲーム上でさまざまなコンテンツを提供していく。その第1弾として、若い世代が楽しく遊べるメタバース空間(ゲーム)の提供を12月から開始しており、今後もサイバーセキュリティーや防災等の社会課題をテーマとしたコンテンツを順次提供していく予定だという。
また、昨今、メタバース関連市場の隆起に伴い多くのクリエイターが活躍を始めていることから、同社ではメタバース市場の健全な発展のためにはクリエイターが安心して活動できる環境の構築が必要不可欠との考えの下、同じく12月からメタバースを作成するクリエイターの支援活動を開始した。
既にクリエイターを表彰する祭典「オープンハウスPresents メタバースクリエイティブアワード featuring Fortnite」への協賛活動を開始しており、同活動を皮切りに、クリエイターとのスポンサード契約等の支援を推進していく。また、こうしたクリエイターが安心して活動できるよう、疾病による収入減少等、さまざまなリスクを補償する保険商品の検討を進めており、安全・安心なメタバースの発展とクリエイターの活躍に貢献していく。
同社では、「メタバースを取り巻く環境は日々変化しており、今後のプラットフォームの進化に対応した新たな顧客接点や募集動線の構築、商品・サービスの提供を進めることで、メタバースの利用者・クリエイター・プラットフォーマーといったさまざまなステークホルダーが安心・安全に生活や事業活動ができる環境とし、当社が掲げる『CSV×DX(シーエスブイバイディーエックス)』を通じた社会への価値提供を進めていく」としている。