2022.12.08 朝日生命グループ 22年度第2四半期決算、コロナ関連で基礎利益大幅減、グループ新契約業績は堅調に推移[2022年11月24日]
朝日生命が11月24日に発表した2022年度第2四半期決算によると、朝日生命グループ(朝日生命・なないろ生命)の基礎利益は、新型コロナウイルス感染症による入院給付金等の増加により保険関係損益が減少したことから、前年同期と比べて138億円減少し、43億円となった。朝日生命単体の基礎利益は78億円で、そのうち保険関係損益は、前年同期から156億円減の230億円、利差損益(逆ざや額)は同53億円改善し▲151億円となった。個人保険・個人年金保険の新契約年換算保険料(グループ)は前年同期比26.5%増と増加。うち第三分野については同31.1%増。保有契約年換算保険料(グループ)については、主に貯蓄性商品の保有減少により前年度末比0.5%減となったものの、第三分野については同2.5%増と増加した。
朝日生命グループの新契約年換算保険料は前年同期比26.5%増で167億円となった。うち、朝日生命については、103億円。グループ計の第三分野は同31.1%増で、147億円を計上した。
消滅契約年換算保険料(グループ)(解約+失効+減額―復活)は、前年同期比5.5%増の125億円となった。
基礎利益は新型コロナウイルス感染症による入院給付金等の増加の影響により、前年度上半期実績181億円を下回り、43億円となった。
なないろ生命の新契約年換算保険料は63億円で、基礎利益は開業間もないことから▲35億円となった。
保有契約年換算保険料(グループ)は、主に貯蓄性商品の保有減少により前年度末比0.5%減の5084億円となったが、うち第三分野については、同2.5%増の2333億円と増加した。
保障性商品の新契約年換算保険料(グループ)は、朝日生命の営業職員チャネルにおいて医療保険が堅調に推移したことと、なないろ生命の「なないろメディカル礎(いしずえ)」を中心とした業績伸展により、前年同期比26.1%増の166億円となった。
保障性商品の保有契約年換算保険料(グループ)は、前年度末差プラス45億円の3144億円となった。
ソルベンシー・マージン比率(連結)は、876.3%と前年度末に比べ105.9ポイント低下。朝日生命単体では、有価証券含み益の減少等を主な要因に、前年度末に比べ118.3ポイント低下の836.6%となった。
実質純資産額(朝日生命単体)は、有価証券含み益の減少等により7890億円と前年度末に比べ2655億円減少。2025年8月に償還期限を迎える基金800億円のうち、400億円を8月に期限前償還した。
新型コロナウイルス感染症に関する支払いは、第7波の影響により感染者数が急拡大したことから、22年度上半期の入院給付金等(朝日生命単体)は267億円と前年に比べ大幅に増加した。また、新型コロナによる入院給付件数13万4635件のうち、大部分が「みなし入院」によるものだった。
この他、22年度上半期の主な取り組みとして、同社ではサステナビリティ経営を推進。4月に社長を委員長とする「サステナビリティ経営推進委員会」を設置し、本業での取り組みに加え、気候変動対策を中心とした環境取り組みの重要課題の取り組みを推進した。
8月にはESG投融資の一環として、ナティクシス・インベストメント・マネージャーズ社傘下で、サステナブル投資に特化した投資を行うミローバ社が運用するエネルギー移行ファンドへの投資を開始した。
また、医療・介護保険への注力施策として、10月に病気やけがの療養による収入の減少・医療費の増大に備えることができる「療養サポート」を発売した。