2022.08.03 第一生命HD 団保・健康医療分野の知見共有化、オンライン団保の英国生保に出資

第一生命ホールディングスは7月7日、傘下の中間持株会社である第一生命インターナショナルホールディングス合同会社を通じ、英国団体保険市場で事業を展開するYuLife Holdings Ltd.(英国ロンドン、CEO:Sammy Rubin、以下、YuLife社)へ約7500万ポンド(約122億円)の出資を行ったと発表した。本出資を通じて、YuLife社の強みを活用した新たな生命保険商品・サービスの開発など、第一生命グループの既存事業の高度化に取り組むとしている。
第一生命HDによると、YuLife社は英国において、デジタル技術をてこにオンライン団体保険代理店・Well―being事業を傘下で展開する成長企業とのこと。「金融商品の変革を通じて人々が最高の人生を送れるよう支援し、仕事・プライベートを問わず、健康とWell―beingを第一に考えることができるようにする」ことをミッションに、独自のWell―beingアプリの開発・提供を通じ、加入者の健康増進活動の継続的な取り組みをサポートする仕組みを組み込んだ団体保険商品・サービスを提供している。
第一生命HDの商品・サービスは、団体保険本来の保障機能に加えて、継続的な健康増進活動の見返りとして各種特典(リワード)を加入者が受けられる仕組みとなっており、最新の行動科学・ゲーミフィケーションの活用により加入者の継続的な行動変容を促す工夫が凝らされている。また、YuLife社は、さらなるWell―beingパートナー(福利厚生、健康関連会社等)との提携の拡大やリワードプログラムの拡充を進めており、一人一人のWell―being実現に向けて、YuLife社が中心となるエコシステムの構築を加速させている。
第一生命グループは、2021~23年度中期経営計画の事業戦略で、既存事業の効率向上や新規事業展開によるビジネスの「深化」を図るとともに、デジタル技術等の新たな組織能力獲得に向けた「探索」にも取り組む“両利きの経営”を推進しており、今回のYuLife社への出資はこれらのうち、主に「探索」の取り組みの一環となる。出資に伴う人財派遣等による知見の共有を通じて、YuLife社の先進的なビジネスモデルやノウハウを活用し、国内外グループ各社の団体保険事業や健康・医療分野の高度化に取り組むとしている。
第一生命ホールディングスの隅野俊亮取締役常務執行役員(海外生保事業担当)は、「私たちは、将来にわたって、すべての人々のWell―beingに貢献し続けられる存在でありたいと願っている。現中計『Re―connect2023』では、顧客により良い体験価値を届けるために、主に健康・医療の領域においてデジタル技術に強みを持つ企業との協業を加速し、新たな組織能力の獲得を図っている。YuLife社は、金融商品・サービスの変革を通じて、人々のWell―being向上のために挑戦を続けており、さらなる発展の可能性を秘めた優れた企業であると同時に、第一生命グループにとってベストパートナーであると考える」とコメント。YuLife社のSammy Rubin Founder&CEOは「当社は現在、先端技術をてこにB2B事業を展開し、当社の顧客企業はその従業員の健康・Well―beingに貢献している。このことがひいては、その従業員の先にいる顧客に対するより高い付加価値提供につながっているものと信じている。このタイミングで第一生命グループと提携することによりさらなるバリューアップを目指していく」とコメントしている。