2022.07.04 損保協会発表 21年度決算概況、当期純利益は53%増
損保協会は6月28日、加盟29社の2021年度決算概況を発表した。それによると、正味収入保険料は、自動車保険や火災保険の増収などにより、前年比1.3%増の8兆8063億円となった。正味支払保険金は、昨年2月に発生した福島県沖地震に係る地震保険の支払いや、前年度の事故件数が減少していた自動車保険の支払いの反動増などにより、同3.2%増の4兆7112億円。当期純利益は、同53.3%増の6708億円となった。
保険引受の概況では、正味収入保険料は、自動車保険が前年比1.0%増、火災保険が同2.6%増となったことなどから、合計では同1.3%(1136億円)増の8兆8063億円と前年実績を上回った。
正味支払保険金は、同3.2%(1475億円)増加して4兆7112億円となり、損害率は、同1.3ポイント上昇して59.3%となった。
保険引受に係る営業費及び一般管理費は、同2.5%(314億円)増の1兆3019億円。諸手数料及び集金費は、同1.6%(244億円)増の1兆5926億円で、以上を合計した事業費は、同2.0%(558億円)増となり、事業費率は、同0.2ポイント上昇して32.9%となった。
以上の結果、コンバインド・レシオは、同1.5ポイント上昇して92.2%となった。
増減益要因の他、その他の保険引受収益および保険引受費用を加減算した保険引受利益は、同235.3%(2180億円)増の3107億円となった。
資産運用収益は、利息及び配当金収入の増加などにより、同18.6%(1219億円)増益の7766億円となった。一方、資産運用費用は、有価証券評価損の増加などにより、同53.2%(411億円)増の1185億円。資産運用粗利益は、同14.0%(808億円)増の6581億円となった。
経常収益が同2.6%(2594億円)増となった一方、経常費用が同0.4%(346億円)減となったことから、経常利益は同49.2%(2939億円)増の8910億円。当期純利益は、同53.3%(2332億円)増の6708億円となった。
総資産は、前年度末に比べ0.7%(2280億円)増加し、32兆5643億円となった。