2021.08.31 損保ジャパン 「弁護のちから『コロナ被害相談プラン』」発売

損保ジャパンは団体契約で、所属する個人を被保険者に、コロナ禍で新たに発生しているさまざまなトラブルを法的に解決するための「弁護のちから『コロナ被害相談プラン』」の販売を9月1日に開始する。

 本商品は被害事故、人格権侵害に関するトラブルを補償対象とする。同社では、トラブルの具体例として、▽ワクチン接種予約サイトや助成金申請サイトを装ったサイトにアクセスしてしまい金銭をだまし取られた▽感染疑義をかけられた子どもが学校に来ないよう嫌がらせやいじめを受けた▽ワクチンの接種有無でいじめや差別を受けた▽マスク着用をめぐって第三者から暴力を受けた▽個人間取引アプリを利用した際に取引相手に金銭をだまし取られた▽マッチングアプリを利用した際に結婚詐欺被害にあった―などを例示している。
 支払対象となるのは、被害事故、人格権侵害に関する法的トラブルに巻き込まれ、その解決のために負担した弁護士費用のうち、損保ジャパンが事前に承認したもの。
 ①弁護士へ法律相談を行うときに負担した費用に対する法律相談費用保険金②弁護士へトラブル解決の委任を行うときに負担した着手金・報酬などに対する弁護士委任費用保険金―を支払う。
 また、付帯サービスとして、①法律相談できる弁護士が身近になく、弁護士紹介を希望する際に、日本弁護士連合会の「リーガル・アクセス・センター」を通じて弁護士を紹介する弁護士紹介サービス②被害事故に遭遇し緊急の対応が必要な際に、電話で相談することができる緊急時被害事故トラブルサポートサービス―がある。②は警察OB等トラブル対応の専門コンサルタントが、緊急時の対応等についてアドバイスするというもの。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、生活様式が大きく変化し、不安な気持ちを悪用した詐欺被害や感染者に対する差別・いじめなど、これまでは直面することがなかったような新たな日常トラブルが発生している。また、その他にもコロナ禍で需要が拡大したフリマアプリ等の個人間取引、マッチングアプリなどでも日常トラブルが増加している。そこで、同社ではそのような日常トラブルを法的に解決することに特化したプランを販売することにしたもの。コロナによる休業損害などを補償する商品や幅広く弁護士費用を補償する商品はすでに販売されているが、コロナ禍で需要が高まっている「被害事故」と「人格権侵害」に焦点を当てた弁護士費用を補償している点で注目される。
 本商品は、企業や団体を契約者とする契約形態で販売を行い、その企業や団体に属する個人が補償対象となる。弁護士費用補償(法律相談費用)の保険金額が、通算5万円限度(自己負担額1000円)、弁護士費用補償 (弁護士委任費用)の保険金額が通算200万円限度(自己負担額10%)の場合の月払保険料は300円という保険料例が示されている。
 同社ではリリース後1年間で、加入被保険者1万人を目指すとしている。