2021.07.29 住友三井オートサービスが少額短期保険業に参入 i―SMAS少額短期保険を設立
住友三井オートサービス㈱(東京都新宿区、以下、SMAS〈エスマス〉)の子会社であるSMAサポート㈱(東京都新宿区)は6月29日、i―SMAS少額短期保険㈱(以下、i―SMAS〈アイエスマス)〉を設立し、少額短期保険業に参入することを発表した。「リース車両修理費用保険(以下、リペア保険)」の販売を行い、募集開始は今年8月以降を予定している。
「リペア保険」は顧客のリース車両に対して必要な分の修理費用を補償するもので、新しい設計の保険商品としてビジネスモデル特許を出願中(特願2021―55573)。「事故実績型」と「テレマティクス型」の2種類を提供し、①「車の修理補償」を賠償責任補償などと分離させることでコストアップのリスクを分散②車両価格にかかわらず保険金額を5万円単位で設定可能(5~500万円まで)③「テレマティクス型」では安全運転・エコ運転で保険料を低減できる―といった特徴がある。
「事故実績型」は、車の修理補償を賠償責任補償等と分離することでリスク分散を行い、事故実績に応じて次回の保険料を見直すことができる。テレマティクス端末は不要なため、容易にリスク分散やコスト最適化を図ることができる。
「テレマティクス型」は今年3月に資本業務提携を行った㈱スマートドライブ(東京都千代田区、北川烈代表取締役)と共同開発したもの。テレマティクスから取得する運転挙動に応じて保険料が変動、安全運転やエコ運転が保険料の低減につながるとしている。
スマートドライブは「移動の進化を後押しする」をビジョンに掲げるスタートアップで、主に法人向けの車両管理・運行管理を通じ安全運転を促しながら、保険の最適化を提案できるビジネスモデルに関連する特許出願(特願2021―74655)を行っている。両社は今後も連携してテレマティクス型保険の推進をしていくとしている。
両タイプ共通の補償範囲は、「他の自動車との衝突」「単独事故(墜落・転覆、電柱への衝突、自転車との接触)」「物の飛来・落下」「火災・爆風」「台風・洪水・竜巻・高潮」「落書・いたずら」「盗難」「あて逃げ」「その他偶然の事故」で、「地震・噴火・津波」は補償しない。支払保険金は1被保険者につき1事故1000万円が限度。
少額短期保険市場の保有契約件数は883万件、収入保険料は1074億円となっており(発表リリースによる)、コロナ禍においても拡大している。SMASはグループで100万台を超える車両を保有管理しており、CASEの進展で顧客に新たな付加価値を提供するため、数多くのモビリティサービスを展開してきた。その中でも、顧客へ安心と安全を提供する自動車保険と事故削減への取り組みについて、顧客からさまざまな声が届いているところから、これらの声に応えるため、「SMASグループだからこそ実現できる革新的な保険を提供するため少額短期保険業に参入する運びとなった」としている。
i―SMASの概要は以下の通り。
▽商号:i―SMAS少額短期保険株式会社
▽所在地:東京都新宿区西新宿3丁目20番2号
▽代表者:取締役社長、三谷一
▽事業内容:少額短期保険業
▽設立年月日:2020年11月12日
▽登録番号:関東財務局長(少額短期保険)第100号(21年5月26日登録)
▽資本金:2億8000万円(資本準備金を含む)
▽株主:SMAサポート㈱(住友三井オートサービス100%出資)
▽ホームページ:https://www.i-smas.co.jp/