2016.12.1 東京海上日動が営業活動支援アプリを開発、代理店支えるインフラ提供
東京海上日動はこのほど、代理店の営業活動を支援するアプリ「モバイルTNet」を開発した。これまでPCやタブレット端末を通じて確認していた顧客情報をスマートフォンから参照できるようにしたのに加え、顧客対応履歴を簡単に記述する機能や、代理店スタッフの行動予定や営業活動で役立つ情報を共有する機能などを設けた。タブレット活用による募集手続きの標準化など体制強化に取り組んでいる代理店に有効なインフラとして、対象代理店を順次拡大していく。
代理店は、スマートフォンにモバイルTNetをダウンロードすることで、営業活動の現場に顧客情報を手軽に持ち運びでき、顧客接点の強化が図れる。情報は電話、メール、SMS、地図と連動しており、募集活動の効率化にもつながる。
また、スケジュールに顧客情報が連携されているので、顧客との面談の後に、対応予定日時などの情報を引き込んで、対応結果を簡単に記録できる。会話形式の入力支援や音声入力機能があることから、スマートフォンの入力が苦手な人でも5~6回のタップで記述が完了する。スタッフ同士のスケジュールは共有可能で、組織的な顧客対応力の向上に効果を発揮する。
この他、うっかり忘れを防止するスマートフォンのアラームを使ったリマインド機能や、代理店内のコミュニケーションを活性化するメッセージ機能も搭載する。メッセージ機能では、既読機能があり、チャットのような操作感によりスムーズな情報連携が期待できる。
近年、保険業法の改正や少子高齢化など外部環境の変化に伴い、代理店では顧客対応履歴を記録・共有することの重要性が一段と高まっているが、目の前の業務に追われて時間が割けず、思うように進まないケースがあった。一方、顧客からの評価を保つためには、組織として顧客を守る体制の構築が不可欠であり、そのために必要なスタッフ同士の行動予定や各種情報の共有、顧客情報の蓄積と活用、モバイルワークの推進による組織的な業務効率化と行動量拡大といったことが今まで以上に求められていた。同社では、こうした課題を分析し、代理店の品質向上と成長をサポートする目的で新アプリを開発した。
アプリ開発を担当したビジネスプロセス改革部・企画グループの毛利正士課長は「いつでも手軽に操作でき、代理店実務に役立つアプリを目指した。当社は近年、タブレットの活用を通じてお客さまとの面談時のプラン提案、情報提供、ニーズ喚起などを支援してきた。今後はモバイルTNetを通じて、組織としてお客さまをお守りする体制構築についても、サポートを強化していく。年々高度化するお客さまの要望に応えていくだけでなく、地域に密着して仕事ができ、いざというときにお客さまから頼られ、感謝されるという『代理店業の魅力』を高めるためにも、モバイル・音声認識・チャット・AIといったデジタル技術を積極的に活用していきたい」としている。