2016.11.07 三井物産がNOCM社の株式取得、再保険アセット事業へ参画
三井物産はこのほど、大手(再)保険会社XL Group Ltd(XL)と保険・金融関連の大手PEファンドマネジャーStone Point Capital(SPC)が運営する再保険アセットマネジメント会社であるNew Ocean Capital Management Limited社(NOCM)の株式の15%を同社既存株主から取得した。
NOCMは、2013年にバミューダで設立された株式会社で、保険リンク証券(ILS)と呼ばれる、主として自然災害リスクを対象とした保険・金融商品を取り扱うファンドの運用を受託する資産運用(アセットマネジメント)会社。
三井物産は本事業への参画と同時に、NOCMが運用を受託するファンドへ累計1億ドル(既出資の2100万ドルを含む)を出資することにも合意。払い込みは17年3月期下半期から18年3月期にかけて行う予定で、XLおよびSPCと共同してNOCM事業の拡大に取り組むことを通じて、自然災害リスクに対する安定的なヘッジ策を保険会社に供給していく。
なお、三井物産は子会社のジャパンオルタナティブ証券を通じて、01年からさまざまなアセットを投資対象とするオルタナティブ金融商品(注)の販売実績を積み重ねている。同社では、NOCMが運用を受託するファンドについても日本国内の投資家向けの取り扱いを予定しており、これまで以上に多様な投資機会を提供していくとしている。
(注)上場株式や債券などの伝統的な資産とは異なる、ヘッジファンド、不動産ファンド、PEファンド、キャットボンドなどの金融商品のこと。