2025.04.01 MS&ADHD 三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保 27年4月めどの合併を発表 監査等委員会設置会社へ移行、社外取締役を過半数に
MS&ADインシュアランスグループホールディングスは3月28日、同日開催の取締役会で、同社グループの中核的な損害保険会社である三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保について、2027年4月をめどに合併するため、今後、具体的な検討・対応準備を進めることを決定したと発表した。本件では、共同通信、一般紙各紙が同日ウェブで速報を出したのをはじめ、読売新聞、朝日新聞が土曜日(29日)の朝刊1面トップで報じ、日本経済新聞、毎日新聞も1面で大きく取り上げた。
発表では、「当社グループは『世界トップ水準の保険・金融グループの創造』をビジョンとして掲げている。これを実現し、レジリエントでサステナブルな経済・社会の発展を支えるため、三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保を合併させ、より強固な国内損害保険事業体制を構築すべく検討・対応準備を進めていく。また、保険料調整行為や情報漏えい等の諸問題を受け、法令等順守態勢を強化する。株主総会における承認を条件として監査等委員会設置会社へ移行し、あわせて取締役の過半数を社外取締役とすることを予定しており、取締役会の監督・けん制機能を一層強化して事業会社の内部統制システムを適切にモニタリングしていく」としている。
この合併によって、国内損保事業の市場シェアで第1位のポジションを有する損害保険会社が誕生する見通しだとするとともに、「当社グループは国内損害保険事業において、三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保の持つ強みを融合させることで、顧客への提供価値を一層高め、顧客からの信頼と期待に応えていくための取り組みを強化し、トップラインの規模に見合った利益を安定的に確保していく。蓄積した資本を海外事業、国内生命保険事業、デジタル・リスク関連サービス事業等の成長領域に投入して、顧客にベストの商品・サービスを提供できる体制を構築することを目指す」とし、さらに、「合併にあたって、三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保のそれぞれの強みを維持・結集し、さらに拡大するために強力に取り組みを進めるとともに、システム統合を含めた経営効率の改善を図り、人財・拠点ネットワークといった経営資源の全体最適を実現させ、世界トップ水準の保険・金融グループを目指す取り組みにまい進したいと考えている」としている。
両社の合併発表を受け、ムーディーズ・レーティングスのVP―シニア・クレジット・オフィサーの牧本聡一郎氏は28日、「三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、15年にわたり同じ持株会社の下で協業し、資本・ERM、事業戦略の統合を進めてきた。したがって、この合併が両社の信用力に直接的な大きな影響を与えることはないが、統合がさらに進んでいくと予想している。例えば、ITシステムの統合が深化することでさらなるコスト削減の余地があり、収益力の向上につながる。三井住友海上は海外事業のほとんどを扱っているため、国内損保事業を除き、カニバリゼーションはほとんどない。両社は国内損保事業で同様な事業を展開しているが、顧客基盤は幾分異なる。国内の損害保険会社が政策保有株式を売却する中、法人顧客は、政策保有株式に比例して保険を購入するのではなく、引受能力、価格設定、ブランド認知度など、この合併によって強化され得る分野に基づいて保険会社を選択する傾向が強まっていくであろう」とコメントしている。
なお、合併方式、合併後の商号、代表者等の詳細については、決定後あらためて発表される予定。