三井住友海上は２０２５年１月１日以降始期契約から自動車保険の改定を実施する。「ＧＫクルマの保険」（正式名称：家庭用自動車総合保険）、「自動車保険・一般用」（正式名称：一般自動車総合保険）、「はじめての自動車保険」（正式名称：個人用自動車保険）、「ＧＫクルマの保険・ドライバー保険」（正式名称：自動車運転者損害賠償責任保険）、「１ＤＡＹ保険」（正式名称：２４時間単位型自動車運転者保険）が対象。
　商品・サービスの改定では、①レッカーけん引補償の無制限化②「日常生活賠償特約」の補償拡大③「車両超過修理費用特約」の廃止―を実施する。
　①では、おクルマＱＱ隊のロードサービスを利用する場合、事故現場から修理工場等まで「無制限」でレッカーけん引を提供できるように改定する。併せて、おクルマＱＱ隊を利用しない場合のレッカーけん引補償の上限額は「３０万円」から「１５万円」に引下げる。車両保険をセットした契約は、「１５万円（改定前は３０万円）」と「車両保険金額の１０％」とを比較して、いずれか高い額が限度となる。なお、盗難された車を引き取るための費用（盗難引取費用）の上限額も同様。本改定は「ＧＫクルマの保険」「自動車保険・一般用」「はじめての自動車保険」「１ＤＡＹ保険」が対象。
　②では、「日常生活賠償特約」において、国内で他人から預かったものに損害を与えてしまった場合や盗まれてしまった場合等の補償を追加する。補償の拡大を踏まえて、特約名称を「日常生活賠償（受託物賠償追加型）特約」に変更する。同特約の１事故に対する保険金額は無制限だが、受託物は１個または１組あたり１００万円を限度に補償。本改定は「ＧＫクルマの保険」「自動車保険・一般用」が対象。
　③では、「車両超過修理費用特約」を廃止する。満期を迎える契約に「車両超過修理費用特約」をセットしている顧客には、補償が不足することのないよう「新車特約」または「車両全損時復旧費用特約」のうち、セット条件を満たすものを新たにセットして勧める場合があるとしている。本改定は「ＧＫクルマの保険」「自動車保険・一般用」「はじめての自動車保険」が対象。
　また、保険料の改定では、①保険料水準の見直し②軽自動車の料率クラス拡大―を実施する。
　①では、インフレの影響により、車両修理費の高騰が続いていることなどを踏まえ、平均的な保険料水準を引き上げる（ただし、契約条件によっては保険料が引下げとなる場合がある）。「ＧＫクルマの保険」「自動車保険・一般用」「はじめての自動車保険」「ＧＫクルマの保険・ドライバー保険」が対象。
　②では、自家用軽四輪乗用車の「型式別料率クラス」を現行の３クラスから７クラスに細分化し、型式別のリスクの違いをより反映できる制度に改定する。「ＧＫクルマの保険」「自動車保険・一般用」「はじめての自動車保険」が対象。
　上記の他、「見守るクルマの保険」の改定も実施する。「ＧＫクルマの保険」「自動車保険・一般用」「はじめての自動車保険」が対象。歴史的円安、インフレ等の影響により、「見守るクルマの保険（プレミアムドラレコ型）」の特約保険料の引き上げを行う。改定前が月額８５０円（一時払：年間９７００円）のところ、改定後は月額１２００円（一時払：年間１万３７００円）となる。ドラレコ継続割引ありの場合は、改定後月額８４０円（一時払：年間９６００円）。
　「見守るクルマの保険（ドラレコ型）」の特約保険料の改定はないが、同商品は、２０２６年１月１日以降始期契約から新規・継続ともに販売を終了する。契約中の顧客については、保険契約の満期日までサービスを利用できる。今後は、いつでも保険会社とつながる安心と、３６０度撮影機能等を備えた「見守るクルマの保険（プレミアムドラレコ型）」にラインアップを一本化するとしている。
　その他の改定として、以下が実施される。
　▽「ロードサービス費用特約」および「レンタカー費用特約」等の対象事故拡大：「キーの単独損害」および「キー紛失」により走行不能となった場合に利用したレッカー費用、レンタカー費用を補償対象とする。（「ＧＫクルマの保険」「自動車保険・一般用」「はじめての自動車保険」「１ＤＡＹ保険」）
　▽「ＥＶ給電駆け付け費用サービス」の新設：契約の車が電欠した場合、顧客自身で手配された給電業者の現場駆け付け等に伴う費用を５万円限度に提供するサービスを新設する。（「ＧＫクルマの保険」「自動車保険・一般用」「はじめての自動車保険」「１ＤＡＹ保険」）
　▽移動サポートＱＱサービスの自己負担額廃止：おクルマＱＱ隊の「レッカーＱＱ手配サービス」を利用後の自宅・出発地までの交通費について、これまでは１人につき自己負担額１０００円を差し引き２万円を限度として支払っていたが、自己負担額なしで支払うよう改定する。（「ＧＫクルマの保険」「自動車保険・一般用」「はじめての自動車保険」「１ＤＡＹ保険」）
　▽「新車特約」および「車両全損時復旧費用特約」の対象車種拡大：これまで「新車特約」および「車両全損時復旧費用特約」をセットできなかった営業用貨物車等にこれらの特約がセットできるよう対象車種を拡大する。（「自動車保険・一般用」「はじめての自動車保険」）
　▽用途車種区分「原動機付自転車」の細分化：用途車種区分「原動機付自転車」の区分を「原動機付自転車（一般）」と「原動機付自転車（特定）」に細分化する。（「自動車保険・一般用」）