2024.11.18 損保ジャパン、SOMPOリスク 中小企業向けリスクマネジメントPF構築 “パートナー”通じ簡易リスクコンサル 「サービスサイト」でソリューションサービス提供
損保ジャパンとSOMPOリスクマネジメント(以下、SOMPOリスク)は11月1日、SOMPOリスクが大企業、中堅企業を中心に培ってきたリスクマネジメントの知見を生かし、日本経済の基盤を支える中小企業に対して、デジタルと人を組み合わせた新たな手法による中小企業向けリスクマネジメントサービスの提供を開始すると発表した。
近年、自然災害の頻発、原材料価格の高騰や為替変動、少子高齢化に伴う人手不足など、中小企業を取り巻くリスクは多様化・複雑化し、これらのリスクに備える必要性は従来になく高まっている。一方で、損保協会の調査によると、中小企業が「リスクを感じながら対策をしていない理由」として、「対策をする費用の余裕がない」「具体的な対策方法がわからない」が上位を占め、低コストで課題に寄り添うことのできる一定のノウハウを持つ支援者が求められている。
SOMPOグループでは、従来のSOMPOリスクによるオーダーメイド型のコンサルティングサービスのみでは普及に限りがあり、多くの中小企業へ幅広く効率的に、安価なサービスを提供する手法を摸索していた。
こうした課題などを踏まえ、両社は11月から、中小企業が抱えるリスク管理の課題に対して、リスクマネジメントパートナー(取引先である中小企業のビジネス状況や課題を把握し、当該中小企業と取引関係のある会社〈金融機関、保険代理店、大企業のサプライチェーン管理部門など〉を指す。以下、パートナー)を通じた次の二つのアプローチにより、中小企業のリスクマネジメント強化に向けた支援を開始する。
一つ目は「パートナーによる簡易リスクコンサルティング」で、全国の中小企業へ幅広く、効率的にリスクマネジメントサービスを届けることを目的に、SOMPOリスクは汎用化した自社のリスクマネジメント支援手法をデジタルサポートツールに組み入れ、中小企業のビジネス状況や課題を把握し寄り添うことができるパートナーへ提供する。パートナーは同ツールを用いて取引先の中小企業に簡易コンサルティングを行い、中小企業が直面しているリスクや課題を顕在化させる。
第一弾として、11月に「全社リスクアセスメント支援(企業を取り巻く事業リスク分析)」および「事業継続力強化計画策定支援」の各ツールをリリースする。今後も市場ニーズを踏まえて、順次コンテンツを追加予定としている。
二つ目は「中小企業向けサービスの提供」で、SOMPOリスクの公式ウェブサイト内に「中小企業向けサービスサイト」を新設し、パートナーによる簡易リスクコンサルティング実施後に洗い出された中小企業の課題に対し、対策優先順位が高い災害対応やサイバー対応、サステナビリティ対応、ハラスメント対応等に役立つ動画・研修サービスなどのソリューションサービスを求めやすい価格で提供する。
費用は、「パートナー向け簡易リスクコンサルティング支援ツール」が年間利用料1コンテンツ4万5000円(税抜)から、「中小企業向けサービス」が各コンテンツに応じて5万円~20万円(税抜)。
両社では今後、中小企業が抱えるリスク管理の課題に対して、保険を含めたソリューションサービスの拡充を図り、中小企業の持続的な成長とサプライチェーンの安定化を支援し、地域経済の活性化と社会全体のレジリエンス強化に貢献していくとしている。