2024.09.03 りそなHD SaaS型保険販売システムをスマホアプリに実装 即日加入・即日補償の損保販売開始

 ㈱りそなホールディングス(南昌宏取締役兼代表執行役社長兼グループCEO)は8月13日から、リードインクス㈱(東京都港区、柏岡潤代表取締役社長兼CEO)およびソフトバンク㈱と協業し、リードインクスが提供する保険販売システム「Fusion(フュージョン)」の「りそなグループアプリ」への導入を通じて、即日加入、即日補償を実現する損害保険の取り扱いを開始した。
 リードインクスは、ソフトバンクの子会社でインシュアテックサービスを展開している。りそなグループへの導入では、ソフトバンクが企画の立案とリードインクスへの営業支援を行っている。
 リードインクスが提供する「Fusion」は、デジタル上でさまざまな保険会社の商品を保険代理店向けに提供できるSaaS型の保険販売システム。ネットショッピングやスマホ決済サービスなどに組み込むことが可能で、少額で短期間の保険契約から、契約内容が複雑なもの、高額で長期間の保険契約まで、あらゆる保険商品を簡単に販売できるプラットフォームを構築しているという。
 「Fusion」の導入により、「りそなグループアプリ」で次のことが可能になる。
 ▽手軽に即日加入可能なデジタル損害保険を提供(特定のニーズに対応するデジタル保険を「スマホ完結」「即日加入」「補償期間の即日開始」で提供できるようになる。初期ラインアップとして、ドライブ、自転車、ゴルフ、アウトドア、スキー・スノーボードに関わる保険を用意)
 ▽個別のシステム連携不要でさまざまな保険会社と接続可能(さまざまな保険商品を取り扱う際に、API接続により、りそなホールディングスは保険会社各社と個別にシステムを連携することなく商品の提供が可能になる。これまで、保険会社ごとに別のサイトに遷移し契約していたが、アプリ内で全ての契約を行うことが可能となり、複数の保険会社の保険商品を扱う際にも、同一のUI・UXで保険に加入できるため顧客体験が向上する。また、販売した保険商品のデータを統合管理できるため、より顧客のニーズにあった商品の案内やエンゲージメントを強化するためのデータ活用が可能となる)
 りそなホールディングでは、「若年層を中心に『その日だけ』『その時だけ』といった特定のニーズに合った保険の申込みが増えている。りそなグループアプリでは従来から保険商品を取り扱っているが、『スマホ完結』『即日加入』『補償期間が即日開始』の損害保険の取り扱いを開始することで、『帰省し車を運転する数日だけ』『ゴルフをする今日だけ』など、顧客のピンポイントな保険ニーズに応える」としている。
 銀行業界での「Fusion」採用はりそなグループが初となる。同グループでは、りそなホールディングスの連結子会社FinBASE㈱を通じて金融デジタルプラットフォーム上でさまざまな機能・サービスを地域金融機関等に展開しており、りそなグループの金融ノウハウも生かしながら、他社サービスである「Fusion」を地域金融機関等へ提供していくことになる。資本関係にとらわれない異業種企業との幅広い連携により今後も新たなラインアップを追加していくことで、進化をさらに加速するとしている。
 また、リードインクスとソフトバンクは、今回の取り組みで得た知見やノウハウを生かし、りそなグループと協力して、地方銀行などの地域金融機関に対して「Fusion」の活用支援を共同で推進する。ソフトバンクが法人事業で培ってきたDX支援のノウハウと、リードインクスによるデジタル保険の社会実装の経験、りそなグループが銀行業務で培ってきたノウハウを掛け合わせながら、日本におけるデジタル保険の普及および拡大にも取り組むとしている。