2024.04.18 明治安田生命 新3カ年プログラム(24~26年度) 「MY Mutual Way Ⅱ期」開始 「生命保険会社の役割を超える」こと目指す
明治安田生命は3月25日、4月からスタートする新たな3カ年プログラム「MY Mutual Way (マイミューチュアルウェイ)Ⅱ期」(2024~26年度)を発表した。「生命保険会社の役割を超える」ことを目指し、 経営目標等では「企業価値(グループサープラス)」を「年平均5%成長(10年計画をスタートした20年度始比)」と設定、「トップクラスの健全性を堅持しつつ、収益性・成長性とのバランスを重視したグループベースの持続的な成長を実現していく」としている。
▽「MY Mutual Way Ⅰ期」(21~23年度)
同社は2020年4月から、「10年後(2030年)にめざす姿」を「『ひとに健康を、まちに元気を。』最も身近なリーディング生保へ」と定めた10年計画「 MY Mutual Way 2030 」に取り組み、21年度からスタートした「MY Mutual WayⅠ期」では、制度・インフラ等の抜本的な見直しを行う4「大」改革と、顧客の健康づくりと豊かな地域づくりに貢献する2「大」プロジェクト(「みんなの健活プロジェクト」「地元の元気プロジェクト」)の取り組みにデジタルトランスフォーメーション戦略(DX戦略)を融合させることで、「10年後(2030年)にめざす姿」への成長軌道の確保に取り組んできた。
その結果、企業価値を示すグループサープラスや健全性・収益性・成長性を示す経営目標は、中期経営計画の目標をおおむね達成する見込みであるとともに、4「大」改革等を通じた各分野における態勢の高度化・強化を実現するなど、所期の目標を達成した。例えば、グループサープラスは20年度末7.4兆円から23年度末約10兆円と約30%成長し(目標は13%成長)、また、23年度の顧客満足度(総合満足度)は68.7%で、19年度から5年連続で過去最高値を更新した。
▽「MY Mutual WayⅡ期」(24~26年度)の概要
(1)めざす姿
4月からスタートした「 MY Mutual Way Ⅱ期」では、「生命保険会社の役割を超える」ことを目指していく。この言葉には、「保障とアフターフォローの提供」という生命保険会社の従来の役割を大切にしながら、2「大」プロジェクトの取り組みを強化することで、「ヘルスケア・QOLの向上」と「地域活性化」という二つの方向にさらに役割を拡充していくという強い思いが込められている。これらを必ず実現するという決意を込めて、ブランド通称を「明治安田生命」から「明治安田」としたとしている。
同プログラムでは、社会課題の解決に貢献する取り組みをさらに進め、グループベースの持続的な成長を実現し、顧客・社会への還元の拡充を目指していく。
国内生命保険事業では、コンプライアンス違反の根絶を大前提に、顧客のQOL向上に資する「保障ビジネスの高度化」と資産形成ニーズの高まりを踏まえた「貯蓄ビジネスの再構築」に取り組み「シェアの拡大」を目指していく。加えて、資産運用の高度化と海外保険事業の拡充を通じてグループベースの収益の拡大を図っていく。
また、人財とIT・デジタル領域等への先行投資の拡充により、さらなる態勢強化を図る。
そして、自治体や他企業・団体との共創を通じた新たな価値(多元的価値)の創造・提供に取り組んでいく。
(2)経営戦略
国内生命保険事業・資産運用・海外保険事業を成長領域とした「成長戦略」と、これを支える経営資源の拡充や経営態勢の強化等に取り組む「経営基盤拡充戦略」を推進していく。具体的には、「成長戦略」では、「営業サービス・フロントのさらなる進化(人の役割の高度化)」「生命保険の機能の拡充」「資産運用の高度化と海外保険事業の拡充」の3戦略を推進、「経営基盤拡充戦略」では、「ひと中心経営の推進と働きがいの向上」「IT・デジタル投資のさらなる推進(DX戦略2.0)」「ガバナンスの高度化とサステイナビリティ経営の推進」に取り組む。
これらの推進によって2「大」プロジェクトの取り組みを強化し、あわせて、同社ブランド創造の取り組みの強化に向けた「ブランド戦略」を推進する。
また、ボトムアップの活動を通じて「明治安田」の風土醸成に取り組む「企業風土・ブランド創造運動(第Ⅱ期)」を推進していく。
(3)経営目標等
「グループサープラス」は「年平均5%成長(20年度始比)」、健全性を示す「グループESR」は「安定的に165%以上(当面は220%を目指す)」、同じく健全性を示す「オンバランス自己資本」は「4.5兆円(26年度末)」、「収益性」は「グループ基礎利益で安定的に5000億円程度を確保」とした。
「成長性」については、「グループ保険料」が3.5兆円以上(26年度)、「保有契約年換算保険料(保障性商品)」が6150億円(26年度末)、「団体保険保有契約高」が国内シェア№1、「顧客数」が1235万人(26年度末)、「MYリンクコーディネーター等在籍者数」が3万7000人(26年度末)で、そのうちアドバンス層(一定水準以上の生産性等を備えたMYリンクコーディネーター)の人数は MY Mutual Way Ⅱ期を通じて拡大を目指すとした。