2024.03.07 3メガ損保 23年度第3四半期決算 海外事業の貢献で大幅増益
3メガ損保各グループの2023年度第3四半期決算では、ボトムラインが各グループとも好調で特に海外事業の貢献が目立っている。東京海上ホールディングスは、昨年11月の通期予想を上方修正した。(2面に3グループ各社とAIG損保の種目別保険料・保険金の一覧表を掲載)
東京海上ホールディングスの連結正味収入保険料は、海外のレートアップや引受拡大、国内の自動車とその他新種の増収等により、前年同期比6.9%増の3兆7523億円となった。四半期純利益は同80.6%増の5174億円で、修正純利益は同1925億円増益の5203億円となった。同社は24年3月期の通期連結業績予想を修正し、当期純利益は6700億円、修正利益は6900億円に上方修正した。海外保険事業については、正味収入保険料は同14.4%増の1兆8120億円と好調。事業別利益もほぼ全拠点で11月予想を上回って進捗し、同1135億円増(60.6%増)の3008億円と大幅増益を示している。
MS&ADインシュアランスグループホールディングスの連結正味収入保険料は、国内は前年同期比0.1%増の2兆2547億円、海外は新規引受の増加や料率引上げ、円安影響も加わり同35.6%増の9757億円となり、全体で同8.7%増の3兆2304億円となった。国内損保主要2社(三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保)の正味収入保険料は、火災保険における前年の大幅増収の反動減はあったものの、海外子会社等からの受再保険の増収等により、2社合算で同0.1%増の2兆2288億円。グループの四半期純利益は同102.6%増の2815億円で第3四半期としては過去最高益を示した。グループ修正利益は同1351億円増益の2673億円で、国内損保事業は同429億円増の1431億円。海外保険子会社の四半期純利益は、同675億円(335.0%)増益の877億円。
SOMPOホールディングスの連結正味収入保険料は前年同期比1.3%減、391億円減収の2兆9569億円を計上した。連結四半期純利益は同3701億円増益の3230億円で通期予想に対する進捗率は99%。損保ジャパンが同1177億円増の1516億円、海外グループ会社が同1768億円増の1337億円など。修正連結利益は同190.7%(1591億円)増の2426億円。国内損保事業が同542億円増の750億円、海外保険事業が同809億円増の1286億円を示した。海外事業については、23年度の修正利益は過去最高益の1631億円、対前年で700億円程度の増益の見込みとのこと。