2023.11.09 住友生命 WaaS拡充とデジタルヘルスケア推進へ連携、ヘルスケアテクノロジーズと資本・業務提携 「HELPO」アプリで新たな価値提供
住友生命とソフトバンク子会社のヘルスケアテクノロジーズ㈱(大石怜史代表取締役社長兼CEO)は10月5日、ウェルビーイング領域における新事業・新サービスの創出と両社の顧客への提供価値向上を目指し資本・業務提携を行ったと発表した。これまで両社は、WaaSエコシステム(注)の子育て応援サービスの実証実験で協業しており、今回の資本・業務提携を通じ、さらなるWaaSの拡充とデジタルヘルスケアの推進に向け連携していくとしている。
住友生命グループは「ウェルビーイングに貢献する『なくてはならない保険会社グループ』」の実現を掲げ、ウェルビーイングサービスの提供という領域でトップランナーを目指しており、さまざまなビジネスパートナーと連携していくことで、非保険領域も含めたWaaSエコシステムの拡大を目指している。
ヘルスケアテクノロジーズは、ソフトバンクが日本におけるさまざまな社会課題に対しDX(デジタルトランスフォーメーション)での解決に注力する中で、ヘルスケア領域を推進するため2018年10月に設立した会社で、人々の健康増進や医療資源の最適化を通じて日本の質の高い医療環境の維持に貢献することを目的に、20年7月から、病気の予防や健康改善、健康増進に役立つワンストップのヘルスケアアプリ「HELPO」を提供している。
両社は今回の資本・業務提携により、①「HELPO」とWaaSを掛け合わせることによる顧客価値の創出②顧客にとって価値のある「情報・新しいヘルスケアサービス・エンベデッドインシュアランス(組込型保険)」などウェルビーイングに資する商品・提供方法の開発―で協業を検討していく。
住友生命グループは、2018年7月に発売した健康増進型保険“住友生命「Vitality」”の累計販売件数が150万件を突破するなど多くの顧客から好評を得ており、22年4月には「熱中症お見舞い金保険」、今年1月には「インフルエンザお見舞い金保険」、同4月には保険契約とVitality健康プログラムを切り離して利用できる「Vitalityスマート」といった従来の保険にはない価値を持つ商品を提供し続けている。
前記①では、これらVitalityを軸とした住友生命グループが持つ先進的な商品、デジタル活用、Vitalityの持つデータや知見と、24時間365日いつでもチャットによる健康医療相談やオンライン診療が可能なヘルスケアアプリ「HELPO」の各種サービスや、ヘルスケアテクノロジーズが雇用する医師、看護師、薬剤師等による高い専門的な知見等を組み合わせ、より多くの顧客へ新しい価値を提供していく。
こうしたヘルスケアテクノロジーズが持つ質の高いヘルスケアサービスと住友生命グループの顧客対応力・商品開発力・デジタル&データ活用力を掛け合わせることでオリジナリティの高い顧客価値の創出を実現し、住友生命グループの顧客へ提供していくなど、両社の顧客へのさらなる提供価値向上を目指した相互連携を検討していく。
②では、健康相談データや病歴等健康基礎データを保有するヘルスケアテクノロジーズの知見と住友生命グループで保有しているヘルスケアデータを活用し、軽度な健康課題を持つ顧客には課題に適した改善のアドバイスや商品を提供し、症状の重い顧客には重症化予防をするサービスなどの提供を目指していく。
また、健康を維持するために定期的に心身をケアすることのインセンティブを高める組込型保険などの開発を両社で行うなど、顧客のウェルビーイングに貢献するサービスの開発や、オープンイノベーションを推進し幅広い業種とのエコシステムの拡充を実現していくとしている。
(注)住友生命ではVitality健康プログラムを中心とするウェルビーイングに資するサービスエコシステムを「WaaS」(Well-being as a Service)と定義している。