2023.10.26 東京海上日動 インターネット完結の海外旅行保険、MARINE PASSPORT販売好調 手頃な保険料、簡単な加入手続を評価

東京海上日動のインターネット完結型海外旅行保険「MARINE PASSPORT」が販売好調だ。新型コロナウイルスの感染拡大で非接触の手続きによる保険加入志向がより高まることを見越して2021年6月に販売開始した商品で、スマートフォンなどで簡単に加入や各種手続きができるのに加え、手頃な保険料水準で設計したことが若年層を中心に高く評価されている。契約者が海外でさまざまな無料サービスを利用できるLINE公式アカウント「東京海上日動たびコンパス」も契約件数の増加を後押しする。

「MARINE PASSPORT」は、年齢や旅行先、保険期間別にリスクを細分化することで、特に20~30代を中心とした若年層の短期旅行者にとってリーズナブルな保険料水準を実現している。契約プランはエコノミー・スタンダード・デラックスの3タイプを用意しており、例えば、20代でアジア地域に3日間の旅行だとエコノミープラン(治療・救援費用1000万円、疾病死亡500万円、賠償責任〈免責金額なし〉1億円、携行品損害〈免責金額なし〉10万円)は950円で加入できる。直近1年間の年代別契約件数では、10~20代の加入者が50%を占め、最も多い20代は全体の37%に達する。2~3月の卒業旅行シーズンでは最大58%を占めた。
また、新型コロナウイルス感染症に対する各国の水際対策の緩和や国内での感染症法上の5類感染症への移行とともに海外旅行需要が高まったことから、7~9月の夏休みシーズンも好調を維持しており、8月では昨年同月比で376%、前月対比でも150%の伸びを見せた。
契約後のアンケートでは、同商品を選んだ理由として、半数程度が「インターネットで申し込みできたから」を選び、契約手続きの手軽さを評価する。加えて、手頃な価格帯や補償内容・サービスの充実さも加入時の決め手になったという。
実際、海外旅行中のトラブルの解決や快適な旅行のアシストを目的に開発した契約者向けLINEアプリ「東京海上日動 たびコンパス」が好評を得ている。スマートフォンからLINE公式アカウントを「友だち追加」するだけで、「GPS機能を使ったキャッシュレス受診できる提携病院検索」「LINE無料通話によるサポートデスクへの連絡」「保険内容の確認、延長・解約等の変更手続き」「カメラ、テキスト、音声での翻訳機能」「渡航先のお役立ち情報」「持ち物リスト」といったさまざまなサービスを無料で利用できる。今年3月末時点で契約者の約31%が友だち追加をしているという。
発売当初は新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあって同商品のプロモーションは見合わせていたが、海外旅行の需要も高まってきた今年2~3月にかけてトライアルとしてリスティング広告を載せたところ、契約件数が大きく伸びたことから、最近は保険に特化した商品比較サイトや、若年層がよく使うアプリにバナー広告を掲載するなどして訴求を図っている。
同商品の開発に携わった個人商品業務部ヘルスケア室第三分野グループの本田綾主任は、「当初は若い人をターゲットに推進してきたが、いまやすべての年代でデジタルが浸透してきているので、商品タイプの設計や補償の拡充、画面の作り込みといったユーザビリティの改善などにも取り組み、多くの方々に選んでもらえるようなツールを目指したい」として、より一層の普及に意欲を示している。