2023.10.16 東京海上日動 英米独大手保険会社13社と共同して引受け、IFCの信用保険プログラムに参画
東京海上日動は9月22日、世界銀行グループの国際金融公社(International Finance Corporation、以下、IFC)が開発途上国における社会課題解決を目的として、同地域所在の民間金融機関に対して行う融資等を促進するため、IFCを契約者とする包括的な信用保険プログラム The Managed Co-Lending Portfolio Program Financial Institution Group Ⅲ(以下、MCPP FIG Ⅲ)に英米独大手保険会社13社と共同して参画したと発表した。
世界には貧困、ジェンダーの不平等、気候変動などさまざまな社会課題があり、開発途上国の多くではそれらの解決に向けた金融支援が必要とされている。世界銀行グループのIFCは、持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定といった主要な国際公約に沿った開発目標を掲げ、資金、専門的な知見、政策および技術支援を通じて、支援対象各国の社会課題の解決に向けて取り組んでいる。
東京海上日動がIFCの取り組みを支援するため参画するMCPP FIG Ⅲは、IFCが開発途上国に所在する民間金融機関に対して行う70億米ドル以上の中長期の融資等(融資契約の他、一部金融機関が発行する金融債をIFCが引き受けることによる資金供与を含む)のうち、IFCと保険会社があらかじめ合意した基準を満たすものを対象として、包括的に信用保険(融資契約等における債務者の支払不能リスクを補償する保険)を提供するプログラムとなっている。
MCPP FIG Ⅲには、英米独大手保険会社12社および東京海上グループの米国 HCC Insurance Holdings, Inc 社(Tokio Marine HCC社、以下、TMHCC)が共同参画しており、東京海上日動とTMHCCをはじめとする14社の共同参画保険会社により、合計で35億米ドル分の融資等に対して共同して保険を引受ける。東京海上日動はアジアに本社を置く唯一の参画保険会社となる。
IFCによる民間金融機関への融資は、開発途上国における女性経営者を含む中小企業の支援、再生可能エネルギーの普及推進、および低所得者層への住宅供給支援等に活用される。IFCはMCPP FIG Ⅲを通じて、融資の際の信用リスクを軽減できることから、開発途上国所在の民間金融機関に対し、より多くの資金を提供することが可能となる。
東京海上日動では、MCPP FIG Ⅲへの参画を通じて、開発途上国におけるジェンダー平等や気候変動、貧困等の社会課題の解決の促進に貢献するとしている。