2022.01.19 東京海上日動 飲食業・情報通信業の顧客対象、超ビジネス保険デジタル完結型モデル試行
東京海上日動は2021年12月23日から、中小企業向け商品「超ビジネス保険」でオンライン上で試算・加入申し込みできるデジタル完結型モデルの試行を開始した。DXの一層の推進により、代理店による付加価値の高いリアルな顧客接点とデジタル技術の活用による快適な顧客体験のベストミックスを追求し、中小企業を守る新しい価値提供モデルを目指していくとしている。
中小企業は日本経済の基盤であり地域経済を支える存在である一方、大企業に比べると、新種保険など事業活動を取り巻くリスクに対する備えが十分に普及していない現状にある。最近では、新型コロナウイルスやサイバーリスクなどの新しいリスクも台頭しており、中小企業においても、これらの複雑化・多様化するリスクに備える必要性が日々高まっている。また、コロナ禍の影響やデジタルネイティブ層の増加により、保険の加入方法に関しても顧客のニーズが多様化している。
東京海上日動ではこれまで、個人の顧客向けに「オンライン商談手続き」を開発・導入するなど、顧客のさまざまなニーズに応える販売体制を代理店とともに強化してきたが、中小企業向けの商品については、個別の団体向けに提供しているものを除き、オンライン上での保険料シミュレーションや契約の申し込み手続きを実施できる仕組みはなかった。
これらの現状や課題の解決に向けて、今回、飲食業と情報通信業の顧客を対象に、オンライン上で保険商品を試算・申し込みできる新しい販売モデルを試行することとした。
「超ビジネス保険」について同社が試行的にリリースしたオンライン上で試算・申し込みできる専用サイトは、事業活動を取り巻く各種リスクについて、数問の質問に答えるだけで保険料のシミュレーションが可能で、顧客のニーズに応じて必要な補償を選んで加入することができる。
具体的には、コロナ禍の影響が特に大きい飲食業の顧客向けに、新型コロナウイルス感染者の発生等によって休業した際の休業損失に備える補償を提供するほか、情報通信業の顧客向けに、サイバー攻撃を受けたことにより発生する原因調査費用や情報漏えいによって生じる賠償責任に備える補償等を提供する。
専用サイトでは、中小企業が備えるべきリスクについて、わかりやすい補償プランの表示や操作画面を提供。専用サイトURLからパソコンで画面に入る他、スマートフォンでQRコードを読み取ることで、ワンステップでのアクセスが可能で、申し込み手続きも24時間いつでもオンライン上で実施できるため、多忙な中小企業経営者にとっても簡便に利用・検討できる点が特徴となっている。
同社は、今後、本試行を通じて得られた知見をもとに、顧客体験の一層の向上など新しい価値提供モデルを創造し、代理店とともに中小企業を守り、将来的には、さまざまなデータを活用し、企業分野におけるデータドリブンな新商品・サービスの開発にもつなげていくとしている。