2021.12.06 住友生命 21年度第2四半期決算、保障性商品が業績けん引、メディケア生命も着実に成長

住友生命が11月24日に発表した2021年度第2四半期(上半期)決算によると、住友生命グループの新契約年換算保険料は前年同期比16.0%増の1131億円、保有契約年換算保険料は前年度末比1.5%増の2兆8454億円となった。また、連結基礎利益は前年同期比6.4%減の1840億円となった。“住友生命「Vitality」”は18年7月の発売から累計で約90万件を達成し、21年度上半期には約20万件と半期としては過去最高実績を記録した。同社は引き続き「Vitality」の提供を通じて、一人一人のウェルビーイングに貢献していく考えだ。

 住友生命グループの新契約年換算保険料は、前年同期比16.0%増の1131億円となった。国内事業は同27.3%増の596億円となり、そのうち住友生命は営業職員チャネルにおいて保障性商品の販売が増加したことを主因に同23.6%増の494億円に、メディケア生命は主力医療保険の販売が好調で同48.7%増の101億円となった。海外事業(シメトラ)は、個人年金の販売増加を主因に同5.6%増の534億円を計上した。
 住友生命グループの保有契約年換算保険料は、メディケア生命、海外事業(シメトラ)で保有契約が増加した結果、前年度末比1.5%増の2兆8454億円となった。
 国内事業は同0.1%減の2兆3394億円で、そのうち住友生命は同0.5%減の2兆2757億円、メディケア生命は同15.4%増の636億円となった。海外事業(シメトラ)は同9.4%増の5059億円となった。
 住友生命グループの保険料等収入は、前年同期比1.0%増の1兆1788億円。国内事業は同0.7%増の1兆0837億円で、そのうち住友生命は0.1%減の1兆0525億円、メディケア生命は新契約増加に伴い、保有契約が増加したことから同38.3%増加し310億円となった。海外事業(シメトラ)も保有契約の増加により、同3.7%増の951億円となった。
 住友生命グループの基礎利益は、前年同期比6.4%減の1840億円。国内事業は同9.7%減の1630億円となった。そのうち住友生命は長期的な成長に向けた投資や新型コロナウイルス感染症に関連した保険金等支払いの増加などにより、同5.5%減の1778億円。メディケア生命は新契約の増加に伴い契約初期費用が増加したことなどを受けて前年同期比減少。海外事業は、シメトラの企業保険部門での損益改善などにより、同44.4%増の263億円となった。
 住友生命単体の利息及び配当金等収入は、外国証券の利息や配当金、国内株式の配当金の増加の影響などで、前年同期比7.0%増の3249億円。資産運用収支については、利息及び配当金収入の増加や為替ヘッジコスト等の減少で、3222億円と同26.8%増加した。
 連結ソルベンシー・マージン比率は前年度末比57.1ポイント増加の919.6%と十分な健全性を維持している。
 住友生命グループのEEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)は、新契約獲得や保有契約からの収益確保など保険事業のプラスの成果および株価上昇等によるプラスの影響があり、前年度末比3100億円増加の4兆7992億円となった。
 “住友生命「Vitality」”は18年7月の発売から累計で約90万件を達成し、21年度上半期には約20万件と半期としては過去最高実績を記録した。同社では、「Vitality」の認知度向上に向け、保険契約者以外にも広く魅力を体験してもらうため、保険契約の締結を必要としない「Vitality」健康プログラム単独での提供を4月に開始。個人に体験版として提供するほか、企業向けの「健康経営(R)タイプ」も展開している。また、地域住民の健康増進等を目的に、自治体との連携を通じた提供も検討しており、11月から神奈川県伊勢原市で住民向けに提供を開始した他、茨城県鹿嶋市でも実証事業を開始したと報告した。