2021.08.11 スマートプラスSSI・Finatext サービス組み込み用キャンセル保険開発
スマートプラス少額短期保険(スマートプラスSSI)と㈱Finatext(東京都千代田区)は7月19日、事業者向けに「キャンセル保険」をシームレスに組み込んで提供することができる「サービス組み込み用キャンセル保険」の提供を開始した。レストランやテーマパーク、出張フォト撮影など、さまざまな事前予約型サービスのキャンセル料を補償する「キャンセル保険」をサービスに組み込んだかたちで提供できるようにする事業者向けのソリューションで、病気やケガによる通院・入院のほか新型コロナウイルス感染や外出自粛要請などもキャンセル事由に含めることができる。
「サービス組み込み用キャンセル保険」は、あいおいニッセイ同和損保が出資する少額短期保険業者であるスマートプラスSSIが保険商品を提供する。Finatextが同社のSaaS型保険基幹システム「Inspire(インスパイア)」の提供および保険販売に必要なシステムを開発することによって、事業者のサービスとシームレスに連携した自然な顧客体験を実現する。
従来のキャンセル保険は旅行や航空券用のものがほとんどだったが、スマートプラスSSIのキャンセル保険は、旅行や航空券用のほか、コンサートチケット、テーマパークチケット、レストラン、スタジオ/出張フォトサービスなど、キャンセル料が発生するさまざまなサービスに対応可能で、宿泊療養や自宅療養、検査結果の待機、外出自粛要請による外出取りやめなど、新型コロナウイルスに関連したキャンセル事由も補償対象に含めることができる。また、補償対象とするキャンセル事由と補償割合を柔軟に設定可能で、「このサービスではペットの死亡の補償はつけない」など、補償対象となるキャンセル事由をサービスごとに柔軟に設定でき、「本人の入院によるキャンセルの場合の補償割合は30%にする」など、キャンセル料のうち保険金で補償する割合を柔軟に調整することもできる。こうして補償対象や割合を減らせば、より安い保険料で提供することも可能となる。
同キャンセル保険の販売システムは、「サービス組み込み型(embed型)」と「リンク接続型」の2種類が用意されている。
「サービス組み込み型(embed型)」は、サービスの予約導線内に保険の申込機能を組み込むことで、サービスと保険が一体となったシームレスな顧客体験を作り、サービスの予約代金と保険料の支払いを一括で受け付けるというもの。UIイメージとしては、▽サービス予約画面に「キャンセル保険をつける」というチェックボックスを組み込み→重要事項説明や意向確認等の保険契約に必要な書類確認はポップアップで表示→サービスの予約情報や顧客情報はシステム側で引き継ぎ顧客による情報入力はほぼ不要→サービスの予約代金と保険料の支払いを一括で受付―となる。
また、「リンク接続型」は、サービスに適したキャンセル保険の提供を少ないシステム投資でスタートでき、サービスの予約代金とは別に、保険料の支払いを受け付けるというもの。UIイメージとしては、▽サービス予約完了画面に「キャンセル保険をつける」というボタン(リンク)を設置→遷移元のサービスと同じ世界観で制作した保険申込用ページでキャンセル保険の申込を受付→サービスの予約情報や顧客情報はシステム側で引き継ぎ顧客による情報入力はほぼ不要→サービスの予約代金とは別に保険料の支払いを受付―となる。
スマートプラスSSIとFinatextでは、「サービス組み込み用キャンセル保険」の提供により、キャンセルリスクの影響を受けやすい飲食店やレジャー施設、余暇サービスの利用を後押ししたいとしている。