2021.07.16 日本郵便で「置き配保険」導入、配達完了後の盗難損害を補償、東京海上日動はじめ損保3社で共同引受
日本郵便、東京海上日動、三井住友海上、損保ジャパン、日本郵便の損害保険代理店であるJP損保サービス㈱(東京都千代田区、以下、JP損保)は6月28日、日本郵便が置き配により配達した後の盗難に対して保険金を支払う「置き配保険」の仕組みを構築したと発表した。
置き配とは、注文者があらかじめ指定した場所(玄関前、置き配バッグ、宅配ボックス、車庫、物置など)に非対面で荷物などを届けるサービスのこと。補償の対象となるのは、日本郵便との間で事前に合意した荷送人から差し出された荷物で、商品を購入した注文者からの指定に基づいて置き配により配達されたものとなる。置き配を指定した場合、自動的に保険が付保される。
補償内容は、置き配による配達完了後の盗難による注文者の損害を補償し、注文者に対して商品の購入代金(送料、消費税と使用ポイント分を含む)または支払限度額のいずれか低い額まで補償する。1事故当たりの支払限度額は1万円(送料、消費税および使用ポイント分を含む)で、保険の適用回数の上限は1年当たり2回まで。保険料は日本郵便が負担するため、注文者の負担はない。
保険金の請求は、ウェブ上の保険金請求フォームに必要事項を入力して行い、その際には盗難届の受理番号が必要となるので、警察に盗難届を提出する必要がある。
「置き配保険」は、JP損保が取扱代理店となり、東京海上日動、三井住友海上、損保ジャパンの3社による共同保険となる。保険の引受け、保険金の支払い事務、コールセンターなどの主たる業務を主幹事保険会社の東京海上日動が行い、三井住友海上と損保ジャパンが共同保険割合に基づく保険料の収受および保険金の負担を行う。
日本郵便は、「身近で受け取り」をコンセプトに、顧客の利便性向上と併せて再配達の削減に取り組んできた。現在の新型コロナウイルス感染拡大の影響により、非対面での受け取りニーズが高まっているが、一方で、置き配による配達後の荷物の盗難について不安を持つ人も多いため、日本郵便とJP損保が、東京海上日動、三井住友海上、損保ジャパンと検討を重ね、「置き配保険」を開発し導入することとしたもの。