2021.04.23 Mysurance Travelキャンセル保険を発売、国内旅行・国内航空券に対応
Mysurance(損保ジャパン子会社の少額短期保険会社)は3月30日、「Travelキャンセル保険」を発売した。国内旅行・国内航空券に対応しており、パック旅行や航空券などの購入先を問わず、誰でも「ウェブによる加入・保険金請求」が可能。低廉な保険料で幅広いキャンセル事由で保険金が支払われる点も特徴で、同社のホームページで加入できるほか、すでに日本旅行のグループ会社の㈱日本旅行リテイリングが取り扱いを開始している。今後見込まれる旅行需要の回復を見込んで発売したもので、コロナ後を見据えた旅行業界や観光関連事業者からの関心も非常に高いという。
同保険開発の背景には、①リベンジ消費の第1位が「国内旅行」(注)②高まっている旅行キャンセルの不安に対応③旅行代理店のシステム開発が不要で、すぐに導入可能―などがあるという。
具体的には、2020年は旅行を見送った人が多く、その反動もあり、今年こそは国内旅行をしたいと考えている人が非常に多く、今後のワクチン接種や新しい旅のエチケットなどの推進で、大幅な需要回復が見込まれることがある。
また、旅行の予約をした一方で、さまざまな事情(同行者の入院・通院、参加予定のイベントの中止、自然災害など)への不安を抱える人もあり、そうした事情にも対応している。
さらに同社では、「旅行業界や観光業界の皆さまに、今後の旅行需要回復にあわせて活用いただけるように、代理店側がシステム開発をすることなく販売できるようにした」という。
同商品のキャンセル事由と補償割合は、「本人や同行者の入院・通院・死亡」「交通機関の2時間以上の遅延」「勤務先の業務命令による急な出張」「気象庁の特別警報」「家屋の罹災」「裁判員選任」などが100%、「交通事故」「第三者の葬儀に参列」「妊娠」「飼い犬・飼い猫の死亡」などが50%、「指定感染症等の感染による自宅療養・入院」「国や地方自治体による外出自粛要請」「旅行日程に参加を予定していたイベントの中止・延期」などが30%となっている。
加入は、①ウェブ上の加入画面に旅行の予約金額(税込み)を入力し、保険料と補償内容を確認②旅行情報、予約者情報、同行者の氏名を入力③保険料の支払いを行うクレジットカード情報を入力―の順で行うことができ、保険料は、例えば、「3人で1泊2日、予約代金3万円」の場合は、保険金額3万円・保険料770円。
同商品は、新時代の非対面での営業スタイルにも対応しており、例えば、日本旅行リテイリングでは非対面予約(電話、LINE、Zoom、スカイプなどによる予約)をしたケースでも、店側が顧客にショートメールや電子メール、郵送書面等でキャンセル保険の加入用URLを提供する仕組みを提供している。
同社では、「当社で提供している他の直販商品と同様に、インターネットでの保険販売に強みや関心を持つ企業、旅行代理店や航空会社などを中心に販売代理店委託を進めていく。これまでの提案先からは、『今後、非対面営業を強化していく上での重要な商品』『システム開発することなく、すぐに取り扱えることはメリットが大きい』『補償が幅広くお客さまにお勧めしやすい』などと好評で、コロナ後を見据えて早めに取扱いの準備をしたいという声も多い」という。「関連会社で旅行事業等を営む企業代理店からのお問い合わせも多い」としており、同社では「今は我慢の時だが、ワクチン接種等の進捗により、今後高まってくる旅行需要に合わせて認知度を高めていきたい」と意欲を見せている。
(注)20年12月1日~8日に、インターネットの行動ログ分析によるマーケティング調査を手がけるヴァリューズ社が「コロナ影響下での2021年大型消費動向」を調査した。「20年に見送ったが21年には実施(リベンジ購入)したい商品」などについての質問で「国内旅行をしたい」という人が約7割に上っている。