2021.04.06 あいおいニッセイ同和損保 沖縄で「MaaS専用保険」提供、忘れ物捜索お届けサービス費用を補償

 あいおいニッセイ同和損保は、国土交通省の令和2年度(2020年度)日本版MaaS推進・支援事業に選定されているMaaS実証事業「沖縄MaaS」で4月から提供される「忘れ物捜索・お届けサービス」に「MaaS専用保険」を提供する。

 全国と比較して観光客による公共交通の利用率が低い沖縄県では、県全域のモノレール・バス・船舶等の乗車券と観光・商業施設・その他サービスをデジタルにつなぐことで、観光客による公共交通手段の利用頻度を高めることが求められている。沖縄MaaSは、そのような課題を解決するため、沖縄県の七つの自治体と沖縄都市モノレール、ゼンリン、琉球銀行、TISが中心となり20年12月から開始した実証事業だ。交通事業者20社以上、あいおいニッセイ同和損保を含む交通事業者以外の10社以上が参画しており、他のMaaSアプリとの連携やシェアリングサービスの提供等の取り組み拡大が予定されている。
 「忘れ物捜索・お届けサービス」は、「沖縄MaaS」専用サイトで販売されるデジタルチケットを購入した人が忘れ物をした場合に、沖縄MaaS参画事業者が対象交通機関内の忘れ物を捜索し、発見できた場合、所有者指定の場所に郵送で届けるもの。本サービスにより、旅程中の安心はもとより、旅程後も忘れ物を自宅まで届けるため、利用者に高い利便性と安心を提供するものとなっている。あいおいニッセイ同和損保の「MaaS専用保険」は、このサービス運営にかかる費用を補償するもので、沖縄MaaS参画事業者に忘れ物郵送に掛かった費用を保険金として支払う。
 ICTを活用して交通をクラウド化し、マイカー以外のすべての交通手段による移動を一つのサービスとしてシームレスにつなぐMaaSは、日本国内においても広がりを見せつつある。あいおいニッセイ同和損保はMaaSの発展を見据え、顧客がMaaS利用時に安心して移動ができるよう、新たな保険商品・サービスの検討・開発を進めてきたが、今回、「沖縄MaaS」で顧客に安心して観光を楽しんでもらうための「忘れ物捜索・お届けサービス」に、「MaaS専用保険」を提供することにした。
 「忘れ物捜索・お届けサービス」は観光客向けに提供を開始するが、同社は今後、サービスの拡充や沖縄県居住者等への提供、全国他地域への展開についても、保険面でのサポートを強化していく。また、MaaSにかかる新たな保険・サービスの検討・開発・提供を通じ、人々の安全・安心・快適な移動の実現に向けて貢献できるよう取り組みを継続していくとしている。