2021.03.29 オリックス生命 「がん保険Wish」を新発売、一時金保障に特化、最高600万円[2021年]

 オリックス生命では新商品「定期型がん保険Wish(ウィッシュ)」(正式名称:無配当無解約払戻金型一時金方式がん保険 悪性新生物初回診断一時金特約)を4月2日から発売する。一時金保障に特化した定期型のがん保険で、がんと初めて診断されたときに一時金で最高600万円を支払う。定期型のため、働き盛りの世代ががんに罹患(りかん)しても治療に専念できる手厚い保障を手頃な保険料で一定期間提供することが特長。
 「がん保険Wish」の基本保障は、主契約で初めてがんと診断されたときに「がん一時金(100万円)」を支払うことに加え、2回目以降もがんの治療を目的とした入院を開始したときに、1年に1回を限度に同額の「がん一時金」を支払う。また、付加必須の「悪性新生物初回診断一時金特約」により、初めて悪性新生物と診断されたとき、最高500万円を支払う(18歳~40歳までは100万円~500万円、41歳~60歳は100万円~300万円で選択が可能)。従って、契約者はがんと初めて診断されたときに一時金で最高で600万円を受け取ることができる。
 また、任意付加できる特約に「がん先進医療特約(2018)」があり、契約者ががんを直接の原因として先進医療による療養を受けたときに「がん先進医療給付金」を先進医療にかかる技術料と同額支払う(通算2000万円限度)。同特約では、「がん先進医療給付金」が支払われる療養を受けたとき「がん先進医療一時金」として、給付金の10%相当額も支払う(1回の療養につき50万円限度)。この他、健康状態にかかわらず、一生涯の保障を提供する終身型への切り替えもできることに加え、セカンドオピニオンや健康医療相談といった付帯サービスもサポートする。
 主な取り扱いは、契約年齢:18~60歳(満了日および更新は70歳限度)、保険期間:10~39年満了、保険料払込期間は60・65・70歳から選択できる。
 がん一時金100万円、悪性新生物初回診断一時金500万円、がん先進医療特約付加、保険期間・保険料払込期間10年満了の場合の月払保険料(口座振替)は、20歳男性で1976円、同女性で2287円、30歳男性で2419円、同女性で3762円、40歳男性で3443円、同女性で5833円となる。また、保険期間・保険料払込期間20年満了の場合は、20歳男性で2088円、同女性で2709円、30歳男性で2686円、同女性で4502円、40歳男性で4908円、同女性で6604円となる。
 3月18日に行われた新商品のFP向け勉強会では、プロフィットマネジメント部長の片岡潤氏が、同商品のペットネーム「Wish」について、がんを絶対に克服するという患者とその家族の願いや同社の保険会社として顧客に寄り添うという思いが込められていると説明。また、がん治療は日進月歩であり、今後も新たな治療法の開発・普及が進むことから、同商品を治療法に則した給付内容ではなく、確実に受け取ることができる「診断時の一時金」に特化したと説明した。定期型にした理由については、就労期にがんに罹患した場合、治療費の増加に加えて、収入減少による家族の生活への影響が懸念されるため、働き盛りの世代こそ、がんに対する十分な保障を準備する必要があるとした。
 また、代理店営業企画推進部の角倉拓弥氏は、20~60代の入院理由でがんが上位を占めており働き盛りの世代もがんに注意が必要だとし、また、がん治療は標準治療や先進医療に加え、自由診療では「がん遺伝子パネル検査」など「個別化医療」に変化しているとし、「がんは、治療法が確立されていないため、新たな治療が開発され続けていることから、今後もがん治療は多様化していく」と最近の動向を説明した。がん罹患時は、就労者が罹患すると治療費などの支出が増加するだけでなく働き方の変化による収入の減少も考慮し、少なくとも約500万円以上の保障を確保する必要があるとし、「迅速かつ確実に給付金を受け取れること、最適な治療法が選択できること、治療法が変化しても保障を見直す必要のないこと」が顧客から求められるがん保障だと説明し、「細分化した給付型のがん保険では、支払い事由に該当せず十分な保障が受けられないケースや自身に最適な治療法があっても経済的な理由で治療を断念するケースがある。働き盛りの世代が、がんに負けられないときだからこそ、納得のいく治療法を選んでほしい」と新商品のメリットを説明した。