2021.3.10 3メガ損保 20年度第3四半期決算、減益基調だが修正ベースは好調[2021年]

 3メガ損保各社は2月10~12日に2020年度第3四半期決算を発表した。東京海上ホールディングスの連結正味収入保険料は前年同期比0.4%増の2兆7217億円、連結純利益は同50.2%減、1139億円減益の1127億円となった。MS&ADインシュアランスグループホールディングス(MS&ADHD)の連結正味収入保険料は同1.7%減の2兆6787億円、連結純利益は同44.4%減の1500億円。SOMPOホールディングスの連結正味収入保険料は同5.5%増の2兆2646億円、連結純利益は同230億円減益(21.2%減)の857億円となった。
 東京海上HDの連結純利益は新型コロナの影響や異常危険準備金の積増負担増を主因として前年同期比50.2%減の減益で、通期予想2000億円に対する進捗率は56%。ただし、異常危険準備金等を控除する修正純利益は、同287億円増益の2437億円で通期予想3320億円に対して73%の進捗率を見せている。当期の新型コロナの影響については、通期予想▲760億円の91%に相当する▲694億円で、通期予想から大きな変動はない見込み。自然災害に係る発生保険金(税引後)は、前年同期比▲573億円減少の758億円で、通期予想953億円の80%で通期予想から大きな変動はない見込みとしている。
 MS&ADHDの連結純利益は、国内生保が増益となったものの、国内損保と海外子会社が減益となった他、前年の海外事業再編影響の反動等の特殊要因により、同44.4%減で、通期予想1400億円に対する進捗率は107.1%になる。グループ修正利益は、ほぼ前年同期比並みの2012億円で、通期予想2100億円に対する進捗率は95.8%。新型コロナに起因する当期の発生保険金(インカードロス)は490億円となっている。国内の自然災害ロスは前年同期から651億円減少し589億円となったが、海外の自然災害ロスは56億円増加の231億円になった。
 SOMPOHDの連結純利益は、損保ジャパンで損害率低下を主因に増益したものの海外のSIの新型コロナ影響等により、前年同期比21.2%減の減益となり、通期予想1400億円に対する進捗率は61%となった。ただし、修正連結利益は1490億円で、同プラス430億円の大幅増益を示した。当期連結純利益への新型コロナの影響額は▲10億円程度だったとしている(通期の予想影響額は▲80億円程度)。国内自然災害(当年度発生)に係る正味支払保険金(除く自賠責・家計地震)は409億円で前年同期から313億円減少している。