2020.09.15 ■justInCase 「歩くとおトク保険」販売開始、平均歩数で保険料「毎月更新」[2020年9月1日]

 justInCaseとjustInCaseTechnologiesは「歩くとおトク保険」の販売を9月1日に開始した。スマホアプリが計測する毎日の平均歩数とBMIにより、翌月の保険料に割引が反映される仕組みが最大の特徴で、同社では、「歩くことで、保険料が安くなるだけでなく、健康な人生を手に入れることができる『あなたの未来を変えられる保険』」と銘打っている。同社の畑加寿也代表は「日本社会が抱える健康寿命の問題や、止まらない医療費高騰による国の財政の逼迫など、自助努力によってそれらを解決する一つの提案になれば」とその狙いを説明する。
 昨今、コロナ禍の影響による運動不足が懸念されている。そこで同社では、「歩く」という最も手軽で原始的な行為が、健康の維持・増進に寄与することがビッグデータにより証明された(注)ことに着目し、新しい生活様式において健康な生活を後押しするサービスとして同商品を開発した。
 割引前保険料は性別・年齢によって決まり、割引額は前月の平均歩数と、身長・体重から算出されるBMIで決定される。例えば、40~44歳男性の場合、割引前保険料が月額1900円のところ、前月の歩数8000歩、BMI22の場合、割引額は380円、20%割引となる。割引率は性別・年齢で異なるものの、基本的には、毎月の平均歩数が多く、BMIが低くなるにつれて、保険料の割引額が増加していく仕組みだ。
 初月の保険料は、保険始期日から当月末までの日割計算となり、翌月から割引が適用される。
 保障内容は、3大疾病(がん〈上皮内がんを含む〉・心疾患・脳血管疾患)による1泊以上の入院・手術で60万円の一時金、5大疾病(糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・腎疾患・膵疾患)による1泊以上の入院・手術で30万円の一時金、その他病気・ケガによる1泊以上の入院で10万円の一時金となっている。
 契約に当たっては、BMIを同社のアプリに登録し、スマホのフィットネス情報へのアクセスを許可することが必要になる。
 畑氏は、年齢・性別を基本とする従来の健康増進保険に対して、年齢・性別を基本としつつも、加入前月の平均歩数・BMIも考慮する同商品を「ヘルススコア保険1.0」と位置付け、今後は心拍数や血糖値、食事傾向などをモニタリングし、フィードバックする「ヘルススコア保険2.0」の開発にも取り組んでいく意向を示している。同社では今後もIoTデバイスの進化に伴う、データ時代の保険の形を模索していく方針だ。
 (注)同社はDeNAグループのDeSCヘルスケア株式会社と共同で「歩数と体重がどう罹患や保険給付につながっているか」を分析しモデルを構築した。