2020.08.06 ■東京海上日動 「がんとの共生」支援へ2特約発売、再発・転移の補償拡充、QOL維持[2020年7月22日]

 東京海上日動は7月22日、がんが再発・転移した場合の補償を大幅に拡充する「がん再発転移補償特約」、がん治療が長期にわたった場合の生活の質(QOL:Quality of Life)の維持を目的とした「がん生活支援特約」の二つの商品を発売すると発表した。がん治療を取り巻く環境変化を踏まえ、顧客が一層安心して治療を受けられる環境を整備し、「がんとの共生」を支援する。いずれの特約も10月1日保険始期契約から企業向け団体契約で販売する。

 がん再発転移補償特約は、がんの再発・転移を手厚く補償するもので、所定の治療を受けたがんが再発または転移した場合に、治癒・寛解の有無や再発・転移までの経過期間にかかわらず保険金を支払う商品(特約)。がん患者の多くは、再発や転移に対する不安を抱えながら治療を行っている。がんが再発または転移した場合、新たな手術や抗がん剤治療等が必要となるが、従来のがん保険では、元のがんが治癒する前の転移や、短期間のうちに再発した場合等は保険金の支払いができなかった。同商品では、再発・転移時の支払い条件を緩和することで、再発・転移した場合でも経済的な不安なく治療を受けられるように支援する。がんが再発・転移した場合に、再発・転移までの経過期間および治癒・寛解の有無にかかわらず保険金を支払う商品は保険業界で初となる(同社による)。
 がん生活支援特約は、がん治療が長期にわたった場合でもQOLを維持するための商品(特約)で、「がんと診断されたとき」または「毎年所定のがん治療を受けたとき」に該当した場合に、毎年1回、最長で10年間(10回)にわたり保険金を支払う。
 医療技術の進展によりがん患者の5年生存率は64%まで改善しているが、治療期間の長期化に伴い外見ケアや日用品の負担が増加し、がん患者の約6割が生活水準を下げることを余儀なくされている(2014年5月、東京都福祉保健局「がん患者の就労等に関する実態調査」報告書より)。
 がんの治療期間中は、ウイッグやがん患者専用の下着・化粧品の購入費用等、治療費以外にも年間数十万円の費用が掛かるケースもあるが、従来のがん保険は治療費を補償することを主な目的としており、長期間にわたって治療費以外の諸費用を補償する商品はなかった。そのため、同社はQOLを維持する観点から、がん治療に伴い必要となる治療費以外の諸費用を補償する商品を開発した。長期にわたり毎年保険金を支払う商品は損害保険業界で初となる(同社による)。
 いずれの商品も企業等が契約者となり、その構成員等が任意に加入する団体契約方式となる。月額保険料例は、がん再発転移補償特約(保険金額50万円)が30~34歳で40円、40~44歳で130円、50~54歳で400円、がん生活支援特約(第1回がん生活支援保険金額:10万円、第2回以後がん生活支援保険金額:50万円)が、30~34歳で200円、40~44歳で660円、50~54歳で1070円となっている。
 がんは、現在では生涯のうちに約2人に1人が罹患(りかん)するといわれている(国立がん研究センター:最新がん統計より)。こうした中、がん患者の療養生活の質の維持向上や雇用継続等を目的として、16年に「がん対策基本法」が改正された。加えて、18年には「第3期がん対策推進基本計画」が閣議決定され、「患者本位のがん医療の実現」や「尊厳を持って安心して暮らせる社会の構築」が掲げられるなど、国を挙げてさまざまながん対策が推進されている。
 同社はこれまでも、がん患者が経済的な不安なく治療を受けられるよう、「がん保険」の提供を通じてがんと闘う患者を支援してきたが、これらの環境変化を踏まえ、がん保険に二つの商品(特約)を開発した。
 同社では、これらの商品はSDGsのゴール3「すべての人に健康と福祉を」の達成にもつながるものとしており、今後も、より進化した保険商品等の開発を通じ、「がんとの共生」社会の実現、それによる持続可能な世界の実現に貢献していくとしている。