2020.07.20 ■ダイレクト自動車保険 20年3月期決算、元受正味保険料は5.7%増[2020年]

 ダイレクト自動車保険7社(ソニー損保、アクサ損保、セゾン自動車火災、チューリッヒ保険、SBI損保、三井ダイレクト損保、イーデザイン損保)が発表した2020年度3月期決算によると、7社の自動車保険の元受正味保険料などの合計は前年同期比5・7%増の3525億円と前年同期実績を上回った。6社が前年同期比プラスで推移した。

 ソニー損保の自動車保険は、保有契約件数が伸びた結果、元受正味保険料は前期比4・7%増の1076億円と引き続き堅調に推移した。同社全体の正味収入保険料は同5・5%増の1193億円、経常収益は同5・8%増の1217億円となった。経常利益は同17・0%増の80億円で、当期純利益は同16・2%増の58億円となっている。
 アクサ損保の自動車保険の元受正味保険料は同1・9%増の520億円と前期実績を上回った。同社全体の正味収入保険料は同2・1%増の542億円、経常利益は同21・0%減の45億円、当期純利益は同32・5%減の27億円となっている。
 セゾン自動車火災の自動車保険の元受正味保険料は同22・0%増の455億円と2桁の伸びを示した。なお、同社は19年7月にそんぽ24と合併しているが、セゾン自動車火災とそんぽ24を合算した自動車保険元受正味収入保険料は469億円で、合算ベースでの増収率は同2・1%増だった。主力商品である「おとなの自動車保険」の契約件数が順調に伸び、20年3月には保有台数が100万台を突破。また、旧そんぽ24との合併後の融合も順調に進み、そんぽ24で持っていた販売チャネルも取り入れることで、セゾン自動車火災単体で20%を超える成長を達成した。セゾン自動車火災の経常収益は同21・9%増の504億円で、経常損失が18億円だが、同29億円減少した。当期純損失も21億円だが、同26億円減少している。
 チューリッヒ保険の自動車保険の元受正味保険料は同7・8%増の433億円と伸展した。年間を通して新規契約、継続契約ともに好調だった。同社の収入保険料は同4・9%増加し962億円となった。経常損失は317億円。当期純損失は307億円だった。経常損失は、これまで新契約費用の負担軽減を図るため行ってきた傷害保険の出再スキームを19年12月から抜本的に見直し、この見直しに伴い、これまでの再保険者に対する累積債務を一括精算することとしたことによるもので、同時に265億円の資本増強が図られている。
 SBI損保の自動車保険の元受正味保険料は同2・4%増の366億円となった。
 三井ダイレクト損保の自動車保険の元受正味保険料は同0・8%減の359億円だった。
 イーデザイン損保の自動車保険の正味収入保険料は同4・7%増の316億円だった。