2020.04.07 ■JA共済連 20年度事業計画決定、3カ年計画着実に実践[2020年3月19日]
JA共済連(全国共済農業協同組合連合会、柳井二三夫代表理事理事長)は、3月19日開催の臨時総会で、2020年度の「JA共済事業計画(第71年度事業計画)」を決定した。20年度は、「安心と信頼の『絆』を未来につなぐ~地域のくらしと農業を支えるJA共済~」をスローガンに掲げ取り組みを進めている3カ年計画の中間年度となることから、同計画の着実な実践に向け、19年度の進捗状況や課題を踏まえ、「重点的に取り組むべき施策」と「3カ年計画に基づき展開する施策」に分けて展開していく方針を示した。
JA共済連は、20年度の重点取り組み事項として、①新たな仕組みを起爆剤とした万全な生命保障対策の徹底②組合員・利用者本位の推進活動および契約者フォロー活動の徹底などによる信頼向上③今後の事業環境変化を見据えた取り組みの具体化―の三つを挙げた。
①では、万全な生命保障の提供による強固な事業基盤の構築に向けて、ニーズに応じた漏れのない保障提供や、「3Q訪問活動」と「はじまる活動」の活性化による組合員・利用者との絆の強化、LA・スマイルサポーターの育成・強化に取り組む。
②では、組合員・利用者の共済事業に対する信頼感と満足度向上のために、組合員・利用者本位の推進活動と契約者フォロー徹底の他、適正な事務手続きの定着・実行や連合会による支援・指導と、CS向上に向けた事業運営を強化していく。
③では、将来にわたって万全な保障の提供を継続するための組合員と利用者との接点強化に向けた環境づくりや、デジタル技術の活用による事務の合理化と利用者情報基盤の構築、契約者フォロー活動の徹底と効率的な運営に向けた体制整備、保障提供とサービス拡大を通じた共済の価値向上といったことの21年度以降の円滑展開に向け準備と周知に取り組むとした。
3カ年計画に基づき本年度に展開する取り組みは、総合保障の提供による万全な補償充足に向けた施策として、エリア戦略の実践やニーズを捉えた仕組みの提供、共済を補完する共栄火災の活用を挙げた。
また、農業経営の安定化と組合員・地域住民等との関係強化は、自己改革の理解促進に向けた情報発信の他、農業経営の安定化や組合・地域住民とのさらなる関係の強化の取り組みを展開する。
さらに、新技術の活用などを通じた事業の効率化と契約者対応力の強化については、JAの事務負担軽減や業務効率化と契約者・利用者対応力、自動車損害調査体制の再構築と契約者サービスを強化する。この他、大規模自然災害に備えた迅速かつ適正な損害調査方法を確立するとした。
この他、永続的な保障提供に向けた健全・信頼性の向上に向け、リスク管理の高度化とリスク対応力の強化や、共済事業としてのSDGsの達成に向けた取り組み、資金運用の取り組み強化・資金運用業務の効率化、JA共済事業を支える連合会職員の育成に尽力するとした。
20年度共済種類別契約高(新契約高)は、生命総合共済3兆4143億円、建物更生共済18兆8711億円、医療系共済37万3000件、入院日額21億円、介護共済1987億円、生活障害共済(一時払型)2463億円(定額年金型)4504億円、年金共済1468億円、自動車共済807万4000件、3481億6700万円、自賠責共済323万2000件、747億1500万円の予定としている。