2020.03.17 ■朝日生命 MCI保障特約発売へ、予防サービスも同時に提供[2020年]

 朝日生命は4月2日から、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)を保障する「軽度認知障害保障特約」〈正式名称:無配当軽度認知障害保障特約(返戻金なし型)〉を発売する。併せて、「脳トレ」をはじめとした認知症予防に役立つ「認知症予防ホッとサービス」を提供し、顧客一人一人の認知症予防に対する取り組みをサポートしていく。

 朝日生命では「民間介護保険の普及は当社の社会的使命である」という考えの下、介護に備える商品として「あんしん介護」シリーズを提供している。4月2日から「あんしん介護」シリーズのラインアップに「軽度認知障害保障特約」を追加し、認知症保障のさらなる充実を図ることで、社会に貢献できるよう取り組んでいく。「あんしん介護」シリーズの認知症保障では、要介護1以上かつ所定の認知症で一時金を支払う認知症介護一時金保険(返戻金なし型)と同じく要介護1以上かつ所定の認知症で年金(年金額固定)を支払う認知症介護終身年金保険(返戻金なし型)があるが、これらの特約として販売する。また、従来「あんしん介護」シリーズのサービスとして、「介護あんしんサポート」を提供しているが、新たに「認知症予防ホッとサービス」を提供、商品とサービスの両面で認知症の予防等で顧客をサポートしていく。
 「軽度認知障害保障特約」では、①軽度認知障害と診断確定したとき②器質性認知症と診断確定したとき―のいずれかに該当するときに軽度認知障害給付金額を1回を限度に支払う(責任開始は、保険期間開始の日からその日を含めて90日を経過した日の翌日から)。一時金は、認知症予防や健常な状態への回復に向けた取り組みに活用できる。軽度認知障害の診断を受けることなく、器質性認知症(脳神経細胞が異常を来たしており一度獲得された知能が持続的かつ全般的に低下した状態)と診断確定した場合にも、一時金を支払うことがポイント。
 取扱金額は、5万円以上30万円以下(1万円単位)。契約年齢範囲は40~70歳で、保険期間・保険料払込期間は60~80歳の間で主契約に応じて設定する。
 軽度認知障害給付金額10万円、保険期間・保険料払込期間80歳満了、月払口座・クレジットカード扱料率での保険料例は、契約年齢40歳男性で203円、同女性で159円、50歳男性で302円、同女性で241円、60歳男性で506円、同女性で427円、70歳男性で920円、同女性で858円となる。
 公的介護保険制度の要介護1以上の認定で、主契約と同時に、保険料の払い込みが免除となることもポイント。
 日本の高齢化が進展する中、認知症への対応が社会的な課題となっているが、MCIは早期発見および一定の取り組みを行うことで、症状の改善や認知症の発症を予防できることが分かってきている。朝日生命ではこの点に着目し、新たな生命保険商品とサービスを提供することとしたもの。MCIは物忘れが主な症状だが、日常生活への影響はほとんどなく認知症とは診断できないため、健常な状態と認知症の中間ともいえる状態とされる。同社では、健常な状態への回復に向けた取り組みにかかる費用例として、①もの忘れドック等でのチェック(画像診断や血液検査等により定期的に検査し、認知症の早期発見や認知機能の状態をチェックする。1回当たり約3万円~10数万円)②デイケアによる認知機能アップのための取り組み(病院に通い、運動や脳トレ、音楽、絵画などのプログラムにより、楽しみながら、認知症の予防や健常な状態への回復に取り組むことができる。費用は1カ月当たり約5000~1万円)―を例示している。
 また、「認知症予防ホッとサービス」は「軽度認知障害保障特約」の発売に伴い、認知症に関する各種サービスの充実を図り、顧客の不安やニーズに応えるもの。同社の「介護・認知症サービスサイト」から誰でも利用することができる。
 介護・認知症に関する情報提供として「介護・認知症コラム」、認知機能低下の早期発見のサポートとして「認知機能チェックサービス」、認知機能低下の早期予防をサポートするものとして、脳トレアプリ「朝日生命Active Brain CLUB」やヘルスケアアプリ「kencom×ほけん」がある。また、医療機関検索「認知症地域支援マップ」、MCIスクリーニング検査案内、認知症電話相談、家族信託相談など各サービスの紹介が掲載されている。