2019.12.20 東京海上日動 デジタル技術活用したサービス導入、自動車保険事故対応で顧客利便性向上

 東京海上日動は12月から、デジタル技術を活用し、自動車保険の事故対応サービスにおける付加価値の向上に向けた取り組みを開始する。顧客が自動車での事故に遭遇した際に、事故の連絡をスマートフォンやパソコン等のウェブ上で簡単・スムーズに行うことができる「スマート事故連絡」や、保険金の支払いまでの流れを確認しウェブ上で必要な手続きができる「スマート保険請求navi」を導入する。保険金請求に当たっての顧客の利便性を高めるとともに、電話や面談での顧客とのコミュニケーションも一層充実させることで、「人による対応」と「デジタル技術」を融合させた高品質な事故対応サービスを届けていくとしている。
 「スマート事故連絡」は12月から開始する。顧客が自動車事故に遭遇した際に、スマートフォンやパソコン等のウェブ上で事故の連絡を簡単・スムーズに行うことができるもので、特徴として、ウェブ上の入力画面の途中から、顧客のニーズやその時の状況により電話連絡に切り替えられる機能を導入した。また、事故の受付のみならずロードサービス(レッカー等)の手配も可能。この仕組みでは、2018年から同社が資本業務提携している米国のインシュアテック自動車保険会社メトロマイル社が持つインシュアテック技術を活用している。
 「スマート保険請求navi(自動車保険版)」は来年2月から実施予定。保険金請求の流れを動画で確認することや保険金受取までの手続きをウェブ上で実施できる機能で、事故状況に応じた保険金請求までの動画をウェブ上で確認できることに加え、事故対応の進捗状況や保険金を請求した場合の翌年以降の概算保険料も確認できる。さらに、書類・画像をウェブ上にアップロードしたり、保険金振込口座を登録する等、保険金の請求に必要な手続きを行うことも可能となっている(「スマート請求navi」は今年4月に「火災保険版」の提供を開始している)。
 なお、両機能は、同社ホームページの「契約者さま専用ページ(マイページ)」や顧客向けスマートフォンアプリ「モバイルエージェント」などから利用でき、「スマート保険請求navi」のみ、「契約者さま専用ページ(マイページ)」への登録が必要。
 同社では、これまで自動車事故が発生した際、保険代理店や事故受付センター(東京海上日動安心110番)に顧客から電話してもらうことで事故の受付を実施していた。事故の受付が完了した後は、事故対応サービスの担当者や保険代理店から顧客に電話等で連絡を行い、保険金の請求手続きや必要な書類等を案内している。現状では、電話だけではなくウェブやSNS等のコミュニケーションツールが多様化していることを踏まえ、自動車保険の保険金請求プロセスにデジタル技術を活用することで、顧客の利便性を向上するよう検討してきていたもので、新たな機能の活用により、顧客のニーズやその時の状況に応じて、ウェブもしくは電話での事故の連絡を選択することが可能となった。またウェブを通じて、必要な手続きや対応状況の確認を簡単に行うことが可能となり、保険金請求手続きに関する顧客の利便性が大きく向上する。このような機能も充実させながら、同社および保険代理店は、電話や面談による顧客とのコミュニケーションを一層充実させ、事故による不安を解消するなど、「人」にしかできない対応を強化することにより、顧客対応の品質向上に努めていくとしている。