2019.11.28 SOMPOHD 19年度第2四半期決算、連結純利益が大幅増加

SOMPOホールディングスが11月19日に発表した2019年度第2四半期決算によると、連結経常収益は前年同期比3・5%増の1兆9554億円となった。このうち、正味収入保険料はSI(Sompoインターナショナル)および損保ジャパン日本興亜が引き続き好調で同4・3%増の1兆5024億円となり、生命保険料は同1・5%増の1729億円だった。連結経常利益は、保険引受利益、資産運用粗利益、海外、SOMPOひまわり生命、介護・ヘルスケア、その他と各事業とも増益基調を示し、同359億円増益の637億円。台風15号などの大規模国内自然災害の影響を受けたものの、連結純利益は同217億円増益の439億円となった。

国内損保事業のうち、損保ジャパン日本興亜の保険引受利益は、国内自然災害影響の減少を主因に同373億円増益の▲210億円となった。
正味収入保険料は、火災、自動車の増収がトップライン増加をけん引、中小企業向けの新種保険も引き続き好調だったところから同3・2%増の1兆1281億円となった。種目別では、火災が長期契約を中心とした新規契約の増加、企業物件を中心とした料率適正化などを主因に同14・9%増と大幅に増収、1498億円となった。海上は同3・5%増の241億円。自動車は1月の商品改定によるノンフリートの単価アップに加え、大口フリートの成約などにより増収し、同1・2%増の5405億円となった。自賠責は同4・8%増の1456億円。その他は中小企業向けパッケージ商品の販売が引き続き好調で、同2・1%増の1765億円となった。その他のうち、賠償責任は同0・7%増の976億円。傷害は同2・6%減の913億円だった。自賠責・家計地震を除いた合計では同2・9%増の9822億円となった。
国内自然災害の発生損害額の減少を主因に、正味支払保険金は同6・3%減の5938億円。自賠責と家計地震を除いたE/I損害率は同10・4ポイント改善し、63・0%となった。正味事業費率(自賠責・家計地震を除く)は着実な社費の削減などにより、事業費を計画通りコントロールし、同0・5ポイント低下の33・1%となった。コンバインド・レシオ(自賠責・家計地震を除く)も、国内自然災害減少などを主因に同5・5ポイント改善し、88・8%となった。ただし、国内自然災害の今後の支払進捗により、通期では97・9%を見込んでいる。
資産運用損益では、ネット利息及び配当金収入が前年同期比18億円増の388億円、有価証券売却益が政策株式削減の進展などにより同78億円増の324億円などだったが、円高による外国代理店貸などの変動が主因で108億円の為替差損を計上、資産運用粗利益は同31億円の減益で621億円となった。政策株式はおおむね計画どおり削減しており、削減額は589億円となっている。
経常利益は同366億円増の333億円、当期純利益は、再保険コストアップの影響はあったものの同248億円増の249億円となった。単体ソルベンシー・マージン比率は前年度末比12・1ポイント上昇し、734・3%だった。
国内生保事業で、SOMPOひまわり生命は、新契約高(個人保険)は前年同期比49・3%減の1兆2739億円、新契約年換算保険料が同32・8%減の120億円だった。保有契約高(個人保険と個人年金保険の合計)は同5000億円増の23兆4000億円。保有契約年換算保険料は同47億円増(うち保障性商品は同66億円増)の3782億円だった。保障性商品を中心とした保有拡大により、保険料等収入は拡大し、同0・8%増の2177億円となった。
事業費は同6・3%減の421億円、資産運用損益は同1・3%減の227億円で、基礎利益は同3・7%減の160億円、経常利益は同2・7%増の158億円。当期純利益は同0・1%増の94億円となった。事業費効率化が寄与し、通期予想対比進捗率は59%と順調。単体ソルベンシー・マージン比率は前年度末比108・7ポイント上昇し、1616・2%となった。
介護・ヘルスケア事業等の業績は、入居率が引き続き改善し、介護事業の修正利益は同3億円増益の25億円を計上、計画どおりの進捗となった。
海外保険事業の収入保険料は、SIのスペシャルティ保険を中心に拡大し、同284億円増の3500億円、修正利益は、為替影響があったものの、SIやシゴルタの利益成長を主因に5億円増益の277億円となった。足下の環境を踏まえ、通期の修正利益は470億円(期初予想比120億円減)を見込む。
地域別に見ると、収入保険料は欧米が同297億円増の2721億円、アジア・中東が同5億円増の409億円、南米が同18億円減の369億円だった。修正利益は欧米が同4億円増の205億円、アジア・中東が同6億円増の69億円、南米が同4億円減の2億円となった。
連結の通期業績予想については、台風19号など大規模国内自然災害の発生に伴う各種影響や、大口事故の状況を踏まえ調整。連結経常利益は1850億円(期初予想比650億円減、対前年比139億円減)、連結純利益は1180億円(期初予想比500億円減、対前年比286億円減)を見込む。