2019.04.09 MS&ADHD Challenger社と戦略的提携強化 発行済株式15%超取得へ 持分法適用関連会社に

 MS&ADインシュアランスグループホールディングス(MS&ADHD)は3月26日、豪州の金融サービス会社Challenger Limited(Challenger社)と、より国際的に生命保険事業、ファンドマネジメント事業ならびに関連商品販売の相互協力を促進するため、既存の戦略的な提携関係を強化することで合意したと発表した。MS&ADHDは、Challenger社の発行済株式総数の15%超を取得するとともに、取締役1人を派遣し、同社を持分法適用関連会社とする。

 Challenger社は、傘下に生命保険事業およびファンドマネジメント事業を有し、オーストラリア証券取引所に上場する企業。
 今回の戦略的提携で、MS&ADHDは、Challenger社の株式取得と再保険に関する協業関係の強化、役員任命権の取得を行う。
 MS&ADHDは、同社グループ内の手元資金から出資を行い、The Insurance Acquisition and Takeovers Actに基づくオーストラリア健全性規制庁(APRA)の認可やThe Financial Sector(Shareholdings)Actに基づく財務相の認可等の各種当局許認可の取得、および市場環境を前提として、今後4カ月をめどにChallenger社の発行済株式総数の15%超を取得する。
 また、Challenger社と三井住友海上プライマリー生命(MSP生命)との既存の提携を強化し、新たに米ドル建て通貨選択型特別終身保険の再保険契約を締結。少なくとも5年の間、既存の豪ドル建て保険の再保険と併せて、出再保険料500億円(年間)の出再を維持する。
 両社の収益性向上のため、現在の豪ドル建て商品における提携関係をその他の商品(特に米ドル建て通貨選択型特別終身保険)へも拡大するとともに、MS&ADHDとChallenger社は、MSP生命においてChallenger社の専門的知見を生かし、新商品の共同開発を進める。
 さらに、15%超の株式取得と再保険に関する協業の維持を条件に、MS&ADHDはChallenger社取締役会への取締役1人の任命権を取得する。
 今回、15%超の株式取得と取締役1人の派遣により、MS&ADHDはChallenger社を持分法適用関連会社とする。これにより、Challenger社の純利益が同社の連結純利益に貢献することになる。
 また、再保険商品における提携関係を強化することで、MS&ADグループとしての事業ポートフォリオのさらなるリスク分散を目指す。
 Challenger社の概要は次の通り。
 ▽設立年:1985年
 ▽本社所在地:豪州ニューサウスウェールズ州シドニー
 ▽代表者の役職・氏名:会長Peter Polson氏、社長Richard Howes氏
 ▽従業員数(2018年6月末現在):676人
 ▽主な事業内容:生命保険事業、ファンドマネジメント事業
 ▽資本金(18年6月末現在):20億5200万豪ドル
 ▽S&P格付:Challenger Limited―BBB+(Positive)、Challenger Life Company―A(Positive)
 ▽主要株主(19年3月14日時点の公開情報を参照):MS&AD Insurance Group(13.86%)、Caledonia Investments(13.64%)、UBS Group AG(5.01%)