2019.03.14 3メガ損保 18年度第3四半期決算 自然災害の影響異常危険準備金でカバー

 損保大手3グループはこのほど、2018年度第3四半期決算を発表した。それによると、東京海上HDは連結経常利益が前年同期比30.3%増の3092億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同39.1%増の2216億円となった。MS&ADHDは経常利益が同46.9%増の2376億円、四半期純利益が同79.3%増の1750億円だった。SOMPOHDは経常利益が同52.0%増の1633億円、連結純利益は同13.7%減の1184億円となった。3グループともに国内での自然災害増加の影響は異常危険準備金の取崩しでほぼカバーした。また、前年度の北米ハリケーンの影響が剥落したことに加え、海外子会社で増益した。

 東京海上日動の保険引受利益は前年同期比123億円減益の284億円だった。正味収入保険料が新種保険を中心に増収したが、自然災害に係る発生保険金の増加、期初からの円安進行に伴う外貨建支払備金積増負担の増加、増収に伴う代理店手数料の増加などがマイナス要因となった。
 正味収入保険料は同0.5%増の1兆6214億円、家計地震・自賠責を除いた民保合計は同1.7%増の1兆4195億円だった。
 発生保険金は同1693億円増加し、1兆426億円となった。自然災害に係る発生保険金は同1676億円増の2336億円だった。
 MS&ADHDの国内損保主要2社の業績は、保険引受利益は三井住友海上が前年同期比142億円減の439億円、あいおいニッセイ同和損保が同178億円増の109億円となり、2社合計では同35億円増の549億円だった。
 正味収入保険料は2社合計で同21億円増の2兆556億円となった。三井住友海上は同36億円増の1兆1316億円、あいおいニッセイ同和損保は同15億円減の9239億円だった。
 三井住友海上の除く家計地震・自賠責ベースの合計は同1.3%増の9988億円、正味支払保険金は同11.9%増の6771億円となった。
 あいおいニッセイ同和損保の除く家計地震・自賠責ベースの正味収入保険料は同1.0%増の8050億円、正味支払保険金は同21.4%増の5880億円だった。
 SOMPOHDは損保ジャパン日本興亜の保険引受利益が国内自然災害の影響から、同307億円減の638億円となった。
 正味収入保険料は同1.3%減の1兆6143億円、自賠責・家計地震を除いた合計は同0.4%減の1兆4069億円だった。
 正味支払保険金は同9.4%増の1兆434億円だった。
 〈2面に各社の種目別保険料・保険金の一覧表を掲載〉