2019.02.28 日本生命 18年度第3四半期決算 連結保険料等収入が堅調に推移 銀行窓販商品の販売増加

 日本生命が2月14日に発表した2018年度第3四半期決算によると、グループの連結業績は前年同期比で増収・増益となった。保険料等収入はニッセイ・ウェルス生命の新規連結に加え、日本生命での銀行窓販商品の販売増加や、商品相互供給を通じた日本生命グループを挙げての保険販売により増加した。基礎利益は利息及び配当金等収入の増加を主因に増加。また、ニッセイ・ウェルス生命の連結反映や、MLCの増益が増加額拡大に寄与した。

 連結保険料等収入は前年同期比8.7%増の4兆4109億円と堅調に推移した。日本生命での外貨建て商品の好調な販売や円建て商品の販売再開等を主因に銀行窓販チャネルの保険料等収入が増加した。また、商品相互供給を通じた日本生命グループを挙げた保険販売への取り組み、ニッセイ・ウェルス生命の連結反映が増収額拡大に寄与した。
 基礎利益の合計は同8.1%増の5268億円だった。利息及び配当金等収入は国内株式の配当金や外国株式等の投信分配金の増加を主因に増加した。さらに、MLCの増益やニッセイ・ウェルス生命の連結反映により増益額が拡大した。
 連結経常収益は同5.2%増の5兆9689億円、保険料等収入は同8.7%増の4兆4109億円、資産運用収益は同7.3%減の1兆3412億円だった。経常費用は同5.8%増の5兆6096億円、保険金等支払金は同5.5%増の3兆3630億円、資産運用費用は同23.4%増の3417億円、事業費は同3.1%増の6071億円となった。経常利益は三井生命での有価証券売却益の減少を主因に前年同期から減少し、同3.1%減の3592億円となった。四半期純剰余(利益)は同9.3%増の2090億円だった。
 総資産はニッセイ・ウェルス生命の新規連結を主因に前年度末比3.9%増の77兆2582億円となった。責任準備金は同5.6%増の63兆5219億円だった。連結ソルベンシー・マージン比率は諸準備金等の積み増しや劣後ローン調達を通じて、自己資本を着実に積み増したものの、有価証券の含み損益が減少したことを主因に963.3%と同4.7ポイント低下した。実質純資産についても、有価証券の含み損益が減少したことを主因に同4.2%減の17兆3814億円と前年度末から減少した。
 国内の保険料等収入は前年同期比9.1%増の4兆2361億円で、個人保険・個人年金保険が同15.3%増の3兆442億円と大幅な伸びを示したことを主因に増加した。チャネル別では、営業職員等チャネルが同3.3%増の2兆5525億円、銀行窓販チャネルが同192.5%増の4917億円だった。日本生命における商品改定に伴う外貨建て商品の好調な販売や、円建て商品の販売再開等により、銀行窓販チャネルが増加。さらに、ニッセイ・ウェルス生命の連結反映により増加額が拡大した。団体保険は同3.1%減の2162億円、団体年金保険も厚生年金基金の解散等の減少に伴う受管減少を主因に同4.5%減の9226億円となった。
 国内の個人保険・個人年金保険の新契約は、年換算保険料が同29.4%増の3537億円、件数が同37.0%増の394万件、保障額等は同28.4%増の7兆3963億円となった。経営者向け保険の販売減少による影響はあったものの、18年4月から販売開始した日本生命の新商品「ニッセイみらいのカタチ 特定重度疾病保障保険“だい杖ぶ”」の販売が好調であったことに加え、日本生命における銀行窓販チャネルの販売増加や、ニッセイ・ウェルス生命の連結反映等を主因に増加した。
 営業職員等チャネルの新契約年換算保険料は同11.7%減の2259億円、件数は同36.0%増の384万件、保障額等は同23.2%増の6兆7809億円だった。銀行窓販チャネルの新契約年換算保険料は同624.5%増の1277億円、件数は同97.3%増の9万件、保障額等は同139.4%増の6154億円となった。
日本生命は、新契約年換算保険料が同12.0%減の2100億円、件数が同38.6%増の373万件、保障額等が同25.3%増の6兆2546億円だった。三井生命は、新契約年換算保険料が同16.6%増の404億円、件数が同3.8%増の19万件、保障額等が同12.4%増の8625億円。ニッセイ・ウェルス生命は新契約年換算保険料が1031億円、件数が1万件、保障額等が2791億円となった。
 国内の個人保険・個人年金保険の保有契約は、年換算保険料が前年度末比7.4%増の4兆4801億円、件数が同5.2%増の3433万件、保障額等が同0.5%増の182兆7816億円だった。
 日本生命の保有契約年換算保険料は同1.1%増の3兆7044億円、件数が同4.5%増の3142万件、保障額等が同1.1%減の159兆9082億円となった。三井生命は保有契約年換算保険料が同2.2%増の5175億円、件数が同1.1%増の259万件、保障額等が同2.1%減の19兆7197億円、ニッセイ・ウェルス生命は保有契約年換算保険料が2581億円、件数が31万件、保障額等が3兆1536億円だった。
 団体保険の保有契約業績(保障額等)は国内計で同1.0%増の109兆8037億円。日本生命は同1.8%増の97兆2140億円、三井生命が同5.0%減の12兆5897億円となった。団体年金保険(受託資産等)は日本生命、三井生命、ニッセイ・ウェルス生命、ニッセイアセットマネジメントの投資顧問残高(2兆2322億円)、確定拠出年金の投資信託(日本生命販社分3905億円)の合計値が同0.9%増の16兆5405億円だった。