2019.01.16 明治安田生命 ノーリツ鋼機と包括的提携、新たな健康増進サービス提供へ

 明治安田生命は4月、「お客さま」「地域社会」「働く仲間(自社従業員)」の健康増進の取り組みを継続的に支援する「みんなの健活プロジェクト」を本格展開する。これに先立ち、2018年12月27日、同プロジェクトの取り組みをさらに充実するため、ノーリツ鋼機㈱と包括的に提携し、新たな健康増進サービスの開発を進めるとともに、ヘルスケアデータの活用に向けて共同で研究・検討を行うことを発表した。

 今回の提携を生かした取り組みとして、ノーリツ鋼機グループの㈱JMDCと、4月に発売予定の健康増進商品加入者を対象とした「MY健活レポート」を共同開発している。
 「MY健活レポート」は、同保険へ加入後、毎年提出する健康診断結果に基づき、パーソナライズ化した健康増進に役立つ情報を集約して提供するもの。契約者専用ウェブサイト「MYほけんページ」や営業職員の営業端末等で閲覧することができ、顧客の健康増進の取り組みを継続的にサポートするためのツールとして活用する。レポートに含まれる「疾病リスク予測」は、JMDCとの共同開発によるもので、同社が保有する100万人超の医療ビッグデータ(匿名化された健康診断結果とレセプトデータ)と顧客の健康診断結果を基に、統計的に算出した入院リスクや健康年齢(R)等を表示する。
 この「疾病リスク予測」について、未加入者を含めた幅広い人が利用できるよう、1月17日から明治安田生命公式ホームページで、2月下旬から営業職員の営業端末で「体験版」を順次展開する。
 また、1月7日からは、同じくノーリツ鋼機グループのNKメディコ㈱、ハルメク・ベンチャーズ㈱と協働し、病気の予防・早期発見に資する同社加入者向けサービスとして、次の優待サービスを開始した。
 ▽先進検査優待サービス(NKメディコ提供)
 血液や尿などにより、将来発症し得るさまざまな病気のリスクを評価する先進検査を、加入者専用の優待特典付きで利用できるサービス。
 ▽「おうちでドック」優待利用サービス(ハルメク・ベンチャーズ提供)
 自宅で数滴の血液と尿を採取し、がんや生活習慣病のリスクを調べることができる郵送型検査キットを、優待価格で購入できるサービス。人間ドック並みの項目の検査が可能で、分かりやすい検査結果表と、医師による電話での検査結果解説等を受けることができる。
 ノーリツ鋼機は、高い技術に裏付けられた「ものづくり」事業に加え、グループ全体では「ヘルスケア」「創薬」「シニア・ライフ」「アグリ・フード」を事業領域に、デジタルテクノロジー等を活用して新たな市場を開拓するなど、幅広い分野で成長を続けている。また、近年、ヘルスケア事業を強化し、医療分野ビッグデータの活用や広く検査・予防・治療に関わる開発等に積極的に取り組んでいる。
 明治安田生命の「みんなの健活プロジェクト」では、「健康に向けた前向きな活動」を「健活」と呼称し、毎年の健康診断の結果に応じたメリットを提供する「商品」、病気の予防・早期発見に資する「サービス」、地域社会の人を対象とした「アクション」の三つの分野で、人々の健康増進の取り組みを支援していくとともに、健康・医療関連データを活用した新商品・サービス開発や保険引受機能等の高度化を目指している。
 今回両社は、相互の知見・経営資源等を活用し、新たな成長・企業価値の向上を実現するため、包括的に提携し、幅広く協業の可能性を検討することとした。
 当面は特に、①健康増進の取り組みを支援する新たな付加価値サービスの検討・開発②健康・医療関連データに関する知見の蓄積・活用に向けた研究や態勢の構築等―について、重点的に検討を行うとしている。