2018.12.10 T&D保険グループ 19年3月期第2四半期決算、新契約業績が好調に推移

 T&D保険グループがこのほど発表した2019年3月期第2四半期決算によると、連結経常収益は保険料等収入が増加したことにより1兆1003億円、前年同期比19.5%増となった。連結経常利益は、同2.0%増の852億円で、親会社株主に帰属する中間純利益は、太陽生命・大同生命の販売増加に伴う責任準備金積み増し負担の増加やヘッジコスト上昇等による金融派生商品費用の増加等があったものの、利息及び配当金等収入が増加したこと等により前年同期から増加して同3.2%増の455億円となった。新契約価値(中核生保3社合算)は、新契約業績が好調に推移したこと等により前年同期から166億円増加。グループの市場整合的エンベディット・バリュー(MCEV)は、新契約価値の積み上げや国内金利の上昇等により前期末から2293億円増加し、2兆6360億円となった。連結ソルベンシー・マージン比率は前年度末比24.9ポイント低下し1036.9%となった。中核生保3社合算の基礎利益は前年同期比0.2%減の微減で823億円だった。

 太陽生命・大同生命・T&Dフィナンシャル生命3社の新契約年換算保険料は、個人定期保険や介護保障商品の販売増加により、前年同期から44.4%増と大きく増加して766億円となった。このうち第三分野の新契約年換算保険料は、太陽生命の選択緩和型商品等が堅調に推移したことに加え、大同生命の就業不能保障商品・介護保障商品等の販売好調により、前年同期から107.6%増、278億円と大幅に伸展。新契約高は同15.1%増の2兆8826億円だった。なお、大同生命の「Jタイプ(無配当重大疾病保障保険)」の重大疾病保険金額、「Tタイプ(無配当就業障がい保障保険)」の就業障がい保険金額、「介護リリーフ(無配当終身介護保障保険)」「介護定期保険」の介護保険金額を加算した新契約高は、3社合計で同60.2%増の4兆7877億円となる。
 保有契約年換算保険料は1兆5245億円で前年度末比1.2%増。このうち第三分野は2304億円で同8.7%の増加。保有契約高は同0.5%減の60兆5391億円だった。ただし、大同生命の「Jタイプ」の重大疾病保険金額、「Tタイプ」の就業障がい保険金額、「介護リリーフ」と「介護定期保険」の介護保険金額を計上した場合の3社合算ベースでは、同2.1%増の67兆3981億円となった。
 中核生保の業績を個社ごとに見ると、太陽生命の経常収益は前年同期比26.7%増の4843億円で、このうち、保険料等収入は同87.7%増の3781億円だった。
 同社の新契約年換算保険料は同70.6%増の190億円、うち医療保障・生前給付保障等は同28.4%増の84億円だった。年換算保険料のうち主に貯蓄系商品を除いた保障性新契約年換算保険料は同2.9%増の83億円。堅調な販売実績の「ひまわり認知症治療保険」に加え、4月にリニューアルした「働けなくなったときの保険〔Ⅰ型〕」の販売が好調だったことによる。
 大同生命の経常収益は同6.2%増の5127億円、うち保険料等収入は同4.1%増の4045億円だった。
 新契約年換算保険料は同51.7%増の514億円、うち医療保障・生前給付保障等は同185.9%増の193億円だった。新契約高(注)は4月の料率改定による死亡保障(Rタイプ)、介護保障商品「収入リリーフ」の販売増加や、昨年10月に発売した介護定期保険の好調維持を主因に4兆円を突破、4兆507億円となった。
 保有契約高(注)も44兆6655億円と前年度末から4.4%増加し、過去最高を更新した。
 T&Dフィナンシャル生命の経常収益は前年同期比25.2減の914億円、うち保険料等収入は同29.4%減の694億円だった。
 新契約年換算保険料は同23.2%減の61億円、うち医療保障・生前給付保障等は1億円で同19.9%増加した。新契約高は1902億円で、このうち平準払商品は1265億円と前年同期の約1.3倍となっている。引き続き平準払商品「家計にやさしい収入保障」が好調だった。保有契約高は、2兆1563億円、平準払商品の販売好調により、前年度末比5.0%増となった。
 (注)個人保険・個人年金保険の契約高(2兆1456億円)と保有契約高(37兆8064億円)に、「Jタイプ」の重大疾病保険金額、「Tタイプ」の就業障がい保険金額、「介護リリーフ」と「介護定期保険」の介護保険金額を計上した場合の新契約高・保有契約高。