2018.12.03 住友生命 19年3月期第2四半期決算 連結基礎利益、2桁の伸び 住友生命「Vitality」順調なスタート
住友生命が11月22日に発表した2019年3月期第2四半期決算によると、連結保険料等収入は前年同期比4.8%減の1兆2848億円となった。連結基礎利益は同20.8%増の2033億円と2桁の伸びを示した。同社はリスクに備えるという役割にとどまらず、健康増進を通じてリスク自体を減らすという役割を新たに担っていく方針。CSVプロジェクト、健康増進型保険「住友生命『Vitality』」によって健康寿命の延伸に貢献し、より安心して暮らすことができる社会づくりを支援していく。 住友生命グループの新契約年換算保険料は同11.0%減の1098億円となった。このうち、国内事業は保障性商品の販売が増加トレンドで推移したものの、貯蓄性商品の販売減の影響が大きかったことから、同8.2%減の658億円と前年同期実績を下回った。住友生命は同7.3%減の630億円、メディケア生命は同24.4%減の28億円だった。海外事業(シメトラ)は同14.9%減の439億円で、企業保険・個人年金部門の販売減により減少するも、引き続きグループ全体の4割程度を占める水準となっている。 営業職員の販売状況については、新契約年換算保険料で同2.4%増の314億円となった。このうち、保障性商品は同2.8%増の220億円と増加基調で推移している。貯蓄性商品は同1.5%増の93億円だった。保険契約の継続率状況(営業職員)は、13月目保険契約継続率が同0.2ポイント上昇して96.8%、25月目保険契約継続率が同0.5ポイント上昇して92.9%で高水準を維持している。住友生命単体の新契約価値(当年度の新契約から将来生じる収益の現在価値)は同17.2%増の879億円となった。 住友生命グループの保有契約年換算保険料は前年度末比0.6%増の2兆8013億円。国内・海外事業共に増加した。国内事業は同0.3%増の2兆3694億円で、住友生命が同0.2%増の2兆3338億円、メディケア生命が同6.1%増の356億円だった。海外事業(シメトラ)は同2.9%増の4319億円となった。 連結保険料等収入は前年同期比4.8%減の1兆2848億円。国内事業が同6.0%減の1兆2033億円と貯蓄性商品の販売減の影響が大きく、減少した。住友生命は同6.3%減の1兆1862億円と前年同期実績を下回った。メディケア生命は同24.4%増の170億円と大幅な伸びを示した。海外事業(シメトラ)は同15.8%増の815億円で保険契約の保有増を主要因として増加した。 連結基礎利益は同20.8%増の2033億円となった。国内事業は同19.2%増の1843億円で、利息及び配当金等収入の増加等によって増加。住友生命は同18.5%増の1898億円、メディケア生命は▲54億円だった。海外事業(シメトラ他)は同38.9%増の201億円で、シメトラ等における利益効率の改善などによって増加した。 住友生命単体の利息及び配当金等収入は、外国債券の積み増しや国内株式の増配等により、同7.1%増の3174億円となった。順ざやは同141億円増加の367億円だった。 連結ソルベンシー・マージン比率は837.0%で、前年度末比44.7ポイント低下したものの、十分な健全性を維持している。 住友生命は17年度から、CSVプロジェクトをスタートさせている。同プロジェクトは、▽顧客に対して健康増進型保険「住友生命『Vitality』」を提供▽社会に対しては健康増進の重要性・価値を啓発▽会社・職員に対しては健康経営を推進―する取り組みで、健康増進を通して、社会価値と企業価値の相互の創造を目指している。 同プロジェクトの主軸に据えている「住友生命『Vitality』」は18年7月の発売から3カ月で販売実績が10万件を突破。世代別加入状況は20代が21%、30代が27%、40代が30%、50代以上が21%と幅広い年齢層からの支持を得ている。「1UP」とほぼ匹敵するペースで販売されており、順調なスタートを切った。 同商品については今後、パートナー企業が提供する特典(リワード)のさらなる進化を図る。また、来年度以降には同社の主力商品の一つである「ライブワン」などへ特約付加対象を拡大する予定で、多様な健康ニーズに合わせて進化の可能性を検討していく。