2018.07.11 ソニー損保 ネット専用海旅発売、ジェイアイ傷害火災と提携

 ソニー損保は6月21日、インターネット専用海外旅行保険の販売を開始した。クレーム対応では、ジェイアイ傷害火災と業務提携契約を締結し、ジェイアイ傷害火災が販売している海外旅行保険「t@bihoたびほ」を通じて、各種サービスを提供する。ネット専用商品とすることで、各種手続きに掛かる事務コストを削減して低廉な保険料を実現。旅行先だけでなく年齢に応じたリスク細分を行うことで、リスクの低い10~49歳の保険料を割安にした。

 「ソニー損保の海外旅行保険」は、補償項目や保険金額のカスタマイズ、見積もり・申し込みだけでなく、申し込み後の契約内容変更や事故報告、一部の保険金請求などの手続きもインターネットで完結するため、事務コストが抑えられる他、各種手続書類の制作費や郵送費を削減することで、保険料の低廉化が実現。さらに、ソニー損保の海外旅行保険を契約した顧客が、再度同社で契約する場合は、リピーター割引として保険料を3%割り引く。
 旅行出発当日でも、スマートフォンやPCから簡単に申し込み手続きが可能。家族旅行や友人とのグループ旅行など、最大10人まで一度にまとめて契約することもできる。保険料の支払いは、クレジットカード払いに加え、携帯電話会社の月々の利用料金とまとめるキャリア決済も利用できる。
 基本補償10項目とオプション補償4項目の合わせて14の補償項目から選択し、それぞれ必要な保険金額を設定することで、顧客のニーズに合わせた補償のカスタマイズを可能とした。
 所有するクレジットカードが提供している補償については保険金額を減らすなど、カスタマイズを行うことで保険料を節約することもできる。なお、「治療・救援費用」と「緊急歯科治療」の補償のみ必須となる。
 海外旅行時の事故やトラブルには、24時間365日、現地病院や通訳の手配、キャッシュレス治療の手配、盗難等に遭った場合の相談対応などについて、日本語でのサポートを提供するとともに、世界42の国・地域からの通話料を無料にした。同サービスは「t@bihoサポートライン」を通じて提供する。
 「t@bihoサポートライン」では、けがや病気をしたとき、顧客の代わりに医療施設を手配する他、治療の際には電話による医療通訳も手配する。また、キャッシュレス提携病院であれば、顧客が一時的に立て替えることなくキャッシュレスで治療を受けることが可能。提携病院は世界120都市300カ所以上で、「t@bihoサポートライン」が紹介・予約の手配を行う。
 海外旅行先での病気に関する心配事を、24時間365日、医師や看護師、保健師に電話相談でき、旅行先での急な発熱等、病院に行くべきかどうかの判断が難しいときなどに、症状に合わせて的確なアドバイスをする「24時間日本語医療相談サービス」も提供する。
 海外旅行の約7割がインターネット経由で予約されていることや、ライフスタイルの多様化に伴い旅行形態も個人手配旅行や自由行動型ツアーにシフトしている現状から、海外旅行保険は最も保険契約のインターネット化が進んでいる商品といわれている。
 一方、損保会社が海外旅行保険取り扱いに新規参入する場合、顧客対応のオペレーション体制等の構築に伴う初期投資に加え、保有する国内損害サービスネットワークでは賄い切れない、海外で事故に遭った顧客をサポートするための海外アシスタンスサービスの構築も必要になることから、一般的な傷害保険と比較して参入障壁が高いという課題がある。これに対応してジェイアイ傷害火災では、海外旅行傷害保険の取り扱いに必要となる各種オペレーションを第三者に提供できる体制を整え、ソニー損保との提携に至ったもの。