2018.07.10 T&Dホールディングス 第14期定時株主総会、上原社長 18年度取組み説明

T&Dホールディングスは6月27日、東京都新宿区の京王プラザホテルで「第14回定時株主総会」を開催した。4月に社長に就任した上原弘久氏は、議長として議事の進行を務め、2018年度の取り組みを説明し、現行の中期経営計画の達成に向けた取り組みと共に、次期中計につながる成長・財務・経営基盤の3戦略を有機的・一体的に進めていく考えを示した。当日の入場者数は174人、質問株主数は5人で(質問数は10問)、所要時間は81分だった。

 総会の冒頭、上原社長はあいさつし、「当社は、04年に国内生保で初めての持株会社となり、今年の4月から15期目となる。この節目に重責を担うことになり、身の引き締まる思いだが、最優の商品・サービスの提供、成長に向けた新たな挑戦により安定的・持続的に企業価値を向上させるべく経営にまい進し、株主さまの負託にお応えしていきたい」と述べた。
 監査報告に続き、17年度の事業報告があった。同社および太陽生命、大同生命、T&Dフィナンシャル生命の主な取り組みを説明した後、16年4月にスタートした中期経営計画「Try & Discover for the Next Stage」の2年目の進捗(しんちょく)状況を紹介。主要経営指標では、グループMCEVが中計最終年度の目標に到達する2兆4067億円、新契約価値は対前年度で約100億円プラスの1294億円、実質利益は16~18年度の目標と同水準の833億円と、計画の達成に向けてそれぞれ順調に推移しており、18年度は17年度を上回る実績を見込んでいるとした。
 中計最終年度である18年度の取り組みについては、生保3社がそれぞれの特化マーケットのニーズに応じて機動的な商品開発・改定を実施する中で、とりわけシニアマーケットを開拓・深耕して確固たる事業基盤を築くとともに、T&Dフィナンシャル生命では、引き続きグループ経営資源を投入し、新契約高の大幅伸展を図ることなどを通じて、計画達成を目指すとした。
 さらに、19年度から始まる次期中期経営計画につながる取り組みとして、①グループ成長戦略(生保3社のコアビジネス強化に加え、収益源泉の多様化による成長の追求②グループ財務戦略(成長戦略に必要とされる資本を十分かつ効率的に確保することで財務健全性と資本効率性を向上)③グループ経営基盤戦略(成長戦略・財務戦略の実現に向けて経営基盤を強化)―を進めていく考えを示した。上原社長は、「18年度は、三つの戦略を有機的・一体的に推進し、各種施策に着手、実行することで、次なる成長ステージにつなげていきたい」と述べた。
 続いて、株主から寄せられた商品開発、査定体制、少子高齢化の取り組み、資産運用実績、役員の報酬制度などに関する質問に対し、上原社長や各担当役員がそれぞれ回答。質疑応答終了後に、剰余金の処分や取締役12人の専任など全6議案について決議し、賛成多数により承認を受けた。