2018.06.21 損保協会 定例会見、17年度苦情件数は25件、認定個人情報保護団体の業務報告
損保協会は6月15日、業界紙向け定例記者会見を行い、認定個人情報保護団体の認定業務に関する2017年度の実施状況を報告した。17年度の苦情受付件数は25件、相談・問い合わせ件数は11件だった。また、18年度の主な防災・減災の取り組みについて、生活復興に焦点を当てたパネルディスカッション企画の開催や「防災推進国民大会2018」への参画などを予定していることを明らかにした。 認定個人情報保護団体の認定業務は、個人情報の保護に関する法律第47条の規定に基づいて、対象事業者の個人情報等の適正な取り扱いを確保することが目的。17年度、同協会では対象事業者の個人情報の取り扱いに関する苦情処理、対象事業者に対する情報提供、個人情報保護指針の制定・改廃および指導・勧告等を実施した。苦情処理実績として、苦情受付件数が25件、そのうち解決件数が21件(全て第三者機関等を用いずに解決)、未済件数が4件だった。 苦情内容の内訳は「第三者提供の制限(法第23条)」が最も多く、次いで「漏えい」「その他」「利用目的による制限(法第16条)」「紛失」「情報の開示(法第28条)」「情報の利用停止等(法第30条)」「誤送」があった。また、これら以外の相談・問い合わせ件数は11件だった。 18年度の認定業務は、苦情処理、情報提供、指導・勧告・その他の措置、その他業務の実施を計画している。苦情処理の主な業務としては、苦情解決の申し出に対して相談に応じ必要な助言をし、事情を調査するとともに、対象事業者に内容を通知して迅速な解決を求める。苦情解決事案の処理については、苦情処理業務に関する規則第12条に定める弁護士等の第三者に適宜意見を聴取して対応する。 情報提供の業務では、「損害保険会社に係る個人情報保護指針」および「損害保険会社における個人情報保護に関する安全管理措置についての実務指針」を随時見直し、常時公表する。17年度の個人情報の取り扱いに関する苦情・相談の対応状況の概要について、「認定業務に関する実施報告」の別紙としてまとめ、公表する(7月公表予定)。 また、対象事業者の個人情報の取り扱いが適切でない場合は指導・勧告、その他の措置を行う他、対象事業者の従業者(苦情処理担当者、個人情報保護担当者)に対して研修会等を実施する。 18年度の主な防災・減災の取り組みは、生活復興に焦点を当て、地震保険などの自助による経済的備えの普及・啓発を目的とした防災・減災事業と地震保険普及の連携企画を実施する。 具体的には、日本災害復興学会との共催によるパネルディスカッション企画を11月に予定している他、災害への備えをテーマにしたBS放送特別番組企画を来年1月から2月中旬の間に放送することで検討を進めている。また、防災推進国民大会2018実行委員会(内閣府・防災推進協議会・防災推進国民会議)主催の「防災推進国民大会2018」が10月13、14日に東京ビッグサイトと東京臨海広域防災公園で開催される。これに同協会も参画し、専門家によるシンポジウムと寸劇を組み合わせたプログラムなどを実施する予定としている。 会見ではこの他、前日に日銀記者クラブで行われた原典之協会長の会見内容について報告した他、原協会長のフィリピン損保協会の訪問、韓国損保協会長の来訪、ミャンマー保険市場への技術支援などについて説明した。