2018.06.19 東京海上日動 モーター代理店向け販売プログラム、標準プロセスを構築支援

 東京海上日動は本年度から、整備工場などモーター代理店向けに新しい自動車保険販売プログラム「自動車保険販売スタンダード構築支援プログラム」(略称:販スタ)を開発し、展開している。モーター代理店の車両販売や車検などの本業の業務フローをベースに、自動車保険販売のプロセスを本業の中に落とし込み、個社ごとの「自動車保険販売のスタンダードなプロセス」を構築していくことを支援するプログラム。このプロセス作りにより、モーター代理店にとって本業と自動車保険販売の分断が解消できるようにするとともに、顧客にとってもスムーズに自動車保険の説明を受けられるようになることを目指す。

 販スタは、車両販売や車検など本業の業務フローに沿った自動車保険販売プロセスを作り上げることで、自動車保険の付保率向上を実現する自動車保険販売態勢を構築するのが目的。本業フローに沿った声掛けからクロージングまでのトークについて、プロセスシーンごとにロープレトレーニングを実施することで、自動車保険販売の定着を図る。
 これまでは、自動車保険販売に積極的に取り組んでいるモーター代理店でも「成果が上がらない」「取り組みが継続しない」などの悩みがあった。
 販スタでは、モーター代理店ごとに本業フローに合わせたプロセスづくりを行い、プロセスごとにツール・トークを提供し、ロープレトレーニングを行う。重要プロセスには解説やサンプル動画を含む動画研修を実施。動画研修は1回約30分~1時間を6回行うが、各社の状況によって調整可能という。同社では、本業と保険販売を一体化することで、実態に沿ったロープレになるとともに、即実践できるので身に付きやすく、取り組みを継続できるプログラムになったとしている。
 実際のプログラム内容には、ワンストップサービスのメリットを伝えるシーンがある。「商品の前にお店を選んでもらう」という考え方で、モーター代理店の強みをしっかりと顧客に伝えることが可能で、本業でも良い影響が期待できるという。自動車保険の考え方をしっかりと顧客に伝えるシーンもあり、自動車保険を、保険料だけで選ぶのではなく、顧客にも「自分に必要な補償」を考えてもらうことが可能となる。単純な応酬話法ではないこうしたプログラムにより、顧客とのコミュニケーションを重視しながら明確にクロージングに導く対応を習得できるとしている。
 研修の担い手を育成するため、6月に集合研修を2回実施し、同社社員ら約100人が参加。モーター代理店の本業フローの理解を深め、本業フローに自動車保険販売を落とし込む体験を通して、プログラムの実践方法を学んだ。
 第1回は6月4日に実施。参加者からは、「モーター代理店さんの本業をもっと深く理解したい」「業務プロセスを並べてみると、保険業務の工程が多く、本業をこなす中で保険を勧めてもらう大変さがよく分かった」などの声が上がった。
 東京海上日動では、2016年6月に整備工場などモーター代理店の従業員を対象に「価値提供型実践ロープレ研修~ファンが増える!バリューアップトレーニング」(バリトレ)を導入。ワンストップサービスを伝える話法や自動車保険の成約につながるプレゼンスキルなどの習得を促す取り組みを行っている。
 同社は、バリトレでは募集人のコミュニケーションスキルや本業にも役立つ顧客へのセールススキルを習得することができ、今後も継続的に実施していくが、よりモーター代理店の実態やニーズに合った販スタを開発することで、プログラムの充実を図ったとしている。