2018.04.20 保険毎日新聞調査 3月末損保一般種目速報成績、新種収保が火災抜く
【自動車】
累計収保は3兆6254億円で前年同期比0.4%増となった。各社別では、損保ジャパン日本興亜が1兆835億円でトップ、東京海上日動が1兆697億円で次ぐ。6社中、東京海上日動、損保ジャパン日本興亜、三井住友海上が前年度の実績を上回った。東京海上日動では、契約件数の増加、保険料単価アップにより年間を通じて順調に推移した結果、過去最高の実績となった。損保ジャパン日本興亜、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保も契約件数は増加。
【自賠責】
累計収保は9383億円、6.8%減で終わった。料率改定の影響と車検到来件数の減少により、保険料収入は各社とも低迷した。
【火災】
累計収保は1兆2182億円、3.7%増で年度末を終えた。全社で増収。料率改定を背景にした長期火災の駆け込み需要の反動で低迷した前年度に対して、17年度はその影響も一巡し、契約件数も順調に伸びた。各社別では、損保ジャパン日本興亜が3676億円でトップ、東京海上日動が3445億円で次ぐ。増収率でも、損保ジャパン日本興亜の6.8%増が際立った。
【新種】
累計収保は1兆2330億円、5.9%増と好調のうちに終わり、全社で増収。6社計で初めて火災保険収保をわずかに超える結果となった。各社別には、東京海上日動の4306億円がトップ、損保ジャパン日本興亜の3470億円がこれに次ぐ。増収率としては、日新火災が11.9%増と2桁進展で、共栄火災8.5%増、損保ジャパン日本興亜、東京海上日動がいずれも6%台の増収率でこれに次ぐ。新種保険が好調だった要因としては、「賠償責任保険の契約が堅調に伸びた」(東京海上日動)、「契約件数の増加」(損保ジャパン日本興亜)、「中堅・中小企業向けのサイバー保険、企業向け賠償責任保険が好調だった」(三井住友海上)、「賠償責任保険等の企業分野の他、リテール分野でも増収した」(あいおいニッセイ同和損保)、「大口契約の影響」(共栄火災)、「企業向けの賠償責任保険、労災保険の契約で増収」(日新火災)などとされる。
【傷害】
累計収保は5562億円、0.7%増で終わった。三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、共栄火災の3社が前年実績を上回った。増収率では、共栄火災の8.2%増がトップで、あいおいニッセイ同和損保4.2%増、三井住友海上3.1%増。共栄火災は、「大口契約の影響」とのことで、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保は、いずれも企業向けGLTD(団体長期障害所得補償保険)の販売が好調だったことが要因。
【海上】
累計収保は2659億円、2.9%増と堅調に推移した。収保では三井住友海上が1052億円でトップ、東京海上日動868億円、損保ジャパン日本興亜696億円と次ぐ。三井住友海上では、「物流の回復傾向に加え、大型案件を新規獲得するなど貨物保険で大きく増収した」としている。
*傷害保険・一般種目合計の集計数値における「医療・がん保険などの第三分野商品」の加算状況は次の通り。
▽「1年もの」「長期」とも加算…損保ジャパン日本興亜、あいおいニッセイ同和損保
▽「1年もの」だけ加算…東京海上日動、共栄火災
▽「長期」だけ加算…三井住友海上
▽加算なし…日新火災